赤ちゃんは「泣くことが仕事」と言われるほどよく泣きます。
おむつが汚れては泣き、お腹が空いては泣き、眠たくなっても泣き、お母さんの姿を探しては泣きと、本当によく泣きます。
でも育児、家事に追われて疲れた時に赤ちゃんが見せてくれる天使のような笑顔には、疲れも吹き飛びますよね。
本来、笑顔を見せるのは早くて二ヶ月~六ヶ月くらいから笑うようになります。
しかし、新生児のうちから「あれ?笑ってる?」と思ったママ・パパもいるのではないでしょうか。
新生児期に見られるあの表情は一体何なのでしょうか?
今回は赤ちゃんの笑顔の正体に迫っていきます!
赤ちゃんっていつから笑うの?
赤ちゃんはいつから笑うようになるかご存知ですか?
赤ちゃんが笑うのは早くて二カ月、個人差はあるものの大体六カ月頃までには笑うようになるとされています。
「え?うちの子は生まれたばかりでも笑うような表情を見せていたけれど…」と思った方もいるかもしれません。
でも実際の赤ちゃんは新生児期から微笑むような表情を見せます。
ちょっと不思議ですよね。
新生児に見られる微笑みの正体
新生児でも笑ったように見えたり、眠っている時に微笑むような表情を見せることがあります。
この微笑みの正体は「新生児微笑」または「生理的微笑」と呼ばれるものです。
生まれたばかりの赤ちゃんの感情は「快」「不快」しかなく、主にこの不快と感じた時に泣いて知らせたり、主張したりすることができるようになっています。
ところが「快」と感じてもまだ赤ちゃんは心地よさから笑って自分を表現することはできません。
ではなぜ新生児微笑という反応があるのでしょうか。
そこに隠された驚くべき本能
新生児微笑には驚きの本能が隠されています。
新生児微笑は赤ちゃんが意識して作られる表情ではありません。
実はこの反応は、笑うことによって母親をはじめ、周囲の大人にかわいがってもらうための人間の本能なのです。
生まれたばかりで泣いて訴えること以外自分では何もできない赤ちゃんが、本能では自分を守る術を知っているなんて驚きですよね。
次第に、微笑んだことにより両親が嬉しそうにしている様子や優しくしてもらえることを感じ取り、笑顔は役に立つ表情だと理解していきます。
笑顔は記憶されるもの?
赤ちゃんの笑顔は、楽しいから笑うという単純なものだけではありません。
月齢の低い赤ちゃんをあやすと、あやす人の顔をよく見たり、ジーッと目を見つめ返すことがあります。
これは単に興味があるだけでなく、脳の働きが関係しています。
赤ちゃんの脳は、笑顔をはじめ周囲の人の表情を記憶し、再現しようとする働きをします。
ですから赤ちゃんは、あやす大人の笑い方を記憶し、発達とともに自分の表情で再現して笑うようになるのです。
次第に情緒面も発達し、あやされたり好きなものに反応して声を出して楽しそうに笑えるようになります。
おわりに
無垢な天使の微笑みに見える赤ちゃんの笑顔には秘密がいっぱいです。
本能としてだけの笑顔ではなく、赤ちゃんの楽しい気持から生まれる笑顔が作られるには両親はじめ、周囲の信頼できる大人とのコミュニケーションが欠かせません。
すくすくとめざましく成長する赤ちゃんの、豊かな心を育むためにたくさんコミュニケーションを取るよう心がけましょう。