赤ちゃんはその小さな体からは想像できないほど握る力が強いものです。
これは赤ちゃんが生まれ持つ原始反射の一つ、把握反射による影響があります。
把握反射は、手のひらに指などが触れるとギュッと握る反射をさしますが、赤ちゃんは次第にこの反射は消失し自分の意思で物を掴むようになります。
赤ちゃんはいつから自分の意思で掴むのか、またいつから握る力が強くなるのか月齢と発達別にみていきましょう。
新生児期
把握反射は出生時から見られるため、新生児期でもお母さんの指などをぎゅっと力強く握ることができます。
ですが、物を掴むことはまだ難しいようです。
生後2カ月頃
生後2カ月頃から握る力は強くなっていきます。
自分の意思でというよりは、手に触れたものを握る姿が多くみられるようになります。
しかし、長く握ることはまだ難しいようですぐに落としてしまいますので、握らせてみるもの、赤ちゃんの周囲に置くおもちゃは重さや形など月齢に合わせた危険のない物を選ぶようにしましょう。
生後4カ月頃
把握反射による反応よりも、自分の意思で欲しいものに手を伸ばして物を握って遊ぼうとするようになります。
握る力もますます強くなります。
赤ちゃんにガーゼの端を握らせてみましょう。
お母さんが反対の端を持ち、引っ張りこをするなどの親子で楽しめるコミュニケーションができるようになります。
生後5カ月頃
握る強さが十分に発達し、握るだけではなく自分の意思で振って楽しめるようになります。
ガラガラなど音が出るおもちゃを自分で握っては振ってと、音や動きの変化で遊ぶことができます。
生後6カ月頃
この頃になると把握反射は消失してしまいます。
掴むだけでなく、スポンジやニギニギなど柔らかいおもちゃを握りつぶす位の力が備わってきます。
生後8カ月頃~1歳頃
自分の手でしっかり物を握ることで、つかまり立ちもできるようになります。
指先もだんだん器用になっていくので、力を入れて掴むだけでなく、ボタンを押したり、型はめをしたりと様々なことができるようになっていきます。
おわりに
赤ちゃんは五感を刺激することにより、様々なことを吸収し成長していきます。
物を握ることで、その硬さ、大きさ、重さ、手触りなどを感じることから脳への刺激になります。
また指を動かす、強く握るなど必要な筋力のトレーニングにもなります。
いつから赤ちゃんの握る力が強くなるのかを知り、発達に合わせた刺激を与えてあげることで心と体の健やかな成長をはかりましょう。