赤ちゃんを望んでいるのに中々妊娠が叶わず、不妊治療を受けようと決心したとき、最初に病院で検査を受けるのは女性であることが多いものです。
しかし、一通りの検査を受けたにもかかわらず原因がはっきりしない場合、男性にも原因があることが疑われます。
妊娠に関する問題は女性だけのものではないのです。
男性側に考えられる不妊の原因についても勉強しておくといいでしょう。
男性側に考えられる不妊の原因4つ
男性に原因がある場合、その原因のほとんどは以下の造精機能障害であるといわれます。
①乏精子症
精子の数が極端に少ない状態をいいます。
精子濃度の目安としては以下のように言われています。
正常値:4000万/ml以上
妊娠できる限界値:2000万/ml以上
②無精子症
字の通り精子がない状態のことを指します。
より詳しい検査で精液内には存在しなくても、精巣内に精子が存在していることもありあます。
③精子無力症
精子の数は正常でも運動率が悪い状態をいいます。
④その他の原因
上記の造精機能障害以外にも、精液内に精子が見られない、精子の運動率が悪いなどの妊娠の妨げになる要因が複数あります。
閉塞性無精子症、先天性精管欠損、無精液症などがあげられます。
なぜ精子が減少してしまう?
男性不妊では精子の量が減っていることが原因となっています。
ではなぜ減少してしまうのでしょうか?
実はそれには様々な要因が考えられます。
PC・スマホの普及、利用率増加
近年スマホやPCの使用により電磁波に触れる機会が増えていると言われています。
イギリスのエクセター大学の研究では
「スマホやタブレット端末の電磁波により男性の精子の質が低下している」
ということが発表されたようです。
また、ノートPCを太ももの上に置いて使用する場合、熱が篭ってしまい造精機能に影響を与えることも考えられています。
スマホやPCのやりすぎ、近づけすぎはあまり良い影響を与えないということなのかもしれません。
喫煙・飲酒の関係
造精にとって喫煙・飲酒はあまり良い影響を与えません。
たとえばタバコを吸う人は吸わない人に比べてホルモン分泌量が約20%~40%低下します。
結果として精子の生産能力にかなりの悪影響がでてしまうということですね。
妊娠を望むのであればなるべく控えることをオススメいたします。
適度な運動・健康的食生活
造精能力は肉体の健康に比例します。
適度な運動やバランスの良い食事は強い体を作るとともに、精子製造にも良い影響を与えるでしょう。
逆に不摂生な生活は妊活に大きな悪影響を与えることになります。
男性不妊の検査の種類
男性不妊についての検査は、精液を採取して精子の運動率や数を確認する精液検査、採血により感染症や染色体、抗体を調べる血液検査、ホルモン検査などが行われます。
男性不妊に関係しているのは遺伝や病気など先天性の要因なのか、またはストレスや喫煙など後天性の要因なのなども分かり、治療方針が定まります。
一般的に半年程度のサイクルでステップアップしていく不妊治療ですが、検査の結果によっては早い段階で人工授精や体外受精に切り替えられることもあります。
男性に検査を促すのは難しい…
男性に検査を受けて欲しいと言い出しにくい女性もいるかもしれません。
精子の運動率や数は、女性が受けられる検査であるフーナーテストでも分かりますので、そこから始めてみてもいいでしょう。
その結果、男性側に何らかの問題があるとわかれば、男性も「自分の問題」として受け止めやすく妊活・不妊治療に積極的になってくれるかもしれません。
ベビハピ!的まとめ
精子の数が少ない、運動率が悪い、精液内に精子が見られないなどの診断を受けても、妊娠が無理というわけではありません。
医学の進歩とともに精子回収技術も高くなり、タイミング法による妊娠は難しくとも人工授精や体外受精などより高度な治療を受けることで妊娠が叶うケースもあります。
不妊治療は人によっては結果を出すまで長い時間と費用がかかることもあります。
そのためどちらに原因があっても、または検査の結果原因がはっきりしなくてもパートナーと支えあい、向かい合う必要があります。
かわいい赤ちゃんに出会うためにもよく話し合って協力し合いましょう!