夏風邪として代表的な疾患が手足口病です。
6月~9月ごろまで流行すると言われる感染症になります。
汗をかく季節の病気ですから、お風呂には入れたいけど感染が心配…という方がとても多いようです。
確かに接触感染や飛沫感染で広がるこの病気は、お風呂に入ることで感染するリスクは否めません。
先ずは、手足口病の感染経路を正しく理解しましょう!
手足口病3つの感染経路
夏風邪の手足口病には主に3つの感染経路があります。
- 接触感染→唾液や鼻水に含まれるウイルスが、目・鼻・口などの粘膜から侵入して感染すること。
- 飛沫感染→咳などを介してウイルスが飛沫すること。
- 糞口感染→感染者のウンチを介して感染すること。
お風呂に入ることが問題になるのは、①の接触感染によるものです。
保育園などでプールが始まると手足口病の感染が拡がるのもこの経路からです。
お風呂に入るときの注意と理解
手足口病でお風呂に入る際に注意すべき点は水疱です。
水疱の中の液体にはウイルスがありますので、これに触れて目をこすったりすると、感染してしまいます。
お風呂に入るときの注意点をご紹介いたします。
水疱には十分注意しましょう
お風呂で使うもの、例えば桶やタオルなどを共有すると、物を通じて間接的に水泡部位に触れることになります。
この時に接触感染するリスクが非常に高いです。
手足口病の特徴的な症状の水疱には、ウイルスが含まれています。
体を洗うときに、うっかり水疱をつぶしてしまうと、ウイルスに触れてしまうことになります。
お風呂そのものが悪いわけではない
この暑い時期、お風呂でさっぱりしたいですね。
勘違いしがちですが、お風呂が手足口病自体を悪化させるわけではありません。
熱が落ち着いているのであれば、シャワーをあびることは問題はないのです。
ただ、体をごしごし洗ってしまって水疱をつぶさないように、やさしく洗い流す程度にしましょう。
そうすれば、感染する確率を大きく下げることができます。
水泡が消えた後も10日は感染力が残っていることを、覚えておくとよいでしょう。
いつから登園できるの?
学校保健安全法の第19条によると、手足口病は出席停止になる疾患ではありません。
そのため、登園そのものはすることができます。
手足口病の症状は5~6日でよくなりますが、ウイルス自体は1か月程度便から排出されます。
また、感染力は残っていますが、症状の強い急性期を過ぎると、急速に感染力は低下します。
その間1か月、保育園や幼稚園を休むことはあまりないようです。
保育園・幼稚園で流行する理由
手足口病がもっとも流行するのは幼児期と言われています。
登園するであろう1歳~6歳くらいまでは、衛生観念がまだしっかりついている時期ではありません。
咳やくしゃみを手で抑える、手洗いうがいをするといった、大人なら当たり前のことが、まだ理解できない年齢です。
そのため、園では容易に感染してあっという間に広がってしまうのです。
ですから、手洗いやうがいはこまめにして、予防策はとりながらも、完全には防ぎきれないのが現実です。
基本的に熱や水泡などの症状がでているときは、体調を考えて欠席させることが望ましいと思います。
登園の目安は?
手足口病をなるべく早く治療するには、栄養と休息、睡眠が一番です。
特に口内炎がひどいと食事がとれないこともあります。
水疱や発疹がかゆかったりして寝つきにくかったりすることもあるでしょう。
自宅でゆっくりと休養できるように、親が環境づくりしてあげることが大切なんですね。
症状が改善し、日常が元気に送れるようになれば、登園しても良いと言えます。
お子さんが目に見えて元気になっている、それが登園の目安です。
ベビハピ!的まとめ
手足口病には特効薬がありません。
ですから、自宅療養などでしっかりと栄養を摂って休息することが大切です。
お風呂に入れる際には、水疱をつぶさないように気をつけてあげましょう。
体調が戻れば、登園させることは大丈夫なようです。