健康・病気のワンポイント

妊婦が風邪をひいたらどうする?薬は?病院は何科に行く?

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妊娠中は心も体も不安定、そこに風邪をひいてしまうとさらに不安になってしまうものです。
「妊婦は風邪薬ダメって聞いたけど…」「高熱が出ると胎児に良くないんだっけ?」
どうやって治すべきか、悶々と悩んでしまってはいませんか?

妊娠中に風邪をひいた時、どんな点に注意してどのような行動をとれば良いでしょうか?
もちろん自然治癒で治せれば一番ですが、風邪が長引いたり、しんどい場合は、無理はいけません。

妊婦が風邪で最も注意すべき発熱について、自分でできる対処法、病院を受診する場合の注意点。
などなど、詳しくご紹介していきます!

風邪妊婦の発熱は危ない?母体・胎児への影響は?

妊婦さんの風邪で最も注意したいのが「発熱」です。
高熱がでてしまうと、つわりを強くしたり切迫早産などの危険もあります。

微熱程度ならば影響はほぼない

37度くらいのいわゆる「微熱」の場合はそれほど心配しなくても大丈夫です。
この程度であれば母体や胎児への影響はそれほど大きくはないと考えられます。
ただ、多少のだるさや頭がボーっとするといったことはあるかもしれません。
歩行時によろけて転倒する…ということもあり得ます。
妊婦が風邪をひいたらなるべく安静にするように心がけましょう。

38度を超える高熱は注意が必要

38度以上の発熱がある場合は注意が必要です。
「高熱」の部類に入り、体力的にもかなり落ちてしまいます。

  • 食欲や体力の低下
  • 判断力の低下
  • 妊娠初期のつわり悪化
  • 妊娠後期の切迫早産の可能性
  • 羊水の温度が上がってしまう

妊婦さんの場合、こうした危険性が考えられます。
特に40度以上の高熱となった場合はすぐに病院を受診したところです。
妊娠中に「風邪かな?」と思ったら、まずは体温を図るようにしましょう。

妊婦が風邪をひいた場合の対処法

妊婦が風邪をひいた時はその症状によって対処法が変わってきます。
また、絶対に注意すべき点などもありますのでご紹介していきます。

微熱で軽い症状の場合

軽度の風邪の場合は病院を受診しなくても大丈夫でしょう。
免疫力の低下している身で病院に行くとほかの感染症になるリスクもあるためです。
妊婦が注意したいインフルエンザなどをうつされてしまう可能性もあるので自宅療養で良さそうです。

高熱で症状が重い場合

38度以上の熱がある場合はかかりつけの病院にまずは連絡をしましょう。
高熱は妊婦の体や胎児に影響が出てしまうかもしれないからです。
診察が必要そうであれば医師に診てもらってください。
先述の通り、病院には多くの患者さんがいますから病気感染のリスクがあります。
マスク着用はもちろん、帰宅したら手洗いとうがいを徹底しましょう。

無理に頑張ろうとしない

体調が悪い時は、妊婦なのですから無理は禁物です。
風邪の時は体力・免疫力が大幅に低下しています。
家事や仕事を頑張りすぎてしまうと、よけいに風邪をこじらせてしまうことも。
おでこや首元、脇の下などを冷やして発熱を抑え、ゆっくりと休養を取りましょう。
風邪の初期にじっくりと休んでおけば、ひどく悪化することを防ぐことができます。

水分補給をしっかりしよう!

妊婦の風邪では水分補給がとても大切です。
発熱していると汗をかきやすく、脱水症状になりやすいもの。
妊婦の体内の水分が減ってしまうと、母体・お腹の子ともに悪い影響がでてしまいます。
スポーツドリンクでもいいですが、できれば経口補水液でこまめに水分補給をしておきましょう!

妊婦でも飲める薬はあるの?

妊婦でも風邪薬を服用して良いのでしょうか?
これってけっこう気になりますよね。

妊娠中は薬に制限がある

実は、妊娠中に服用できる薬には制限があります。
しかし、すべての薬がダメというわけではありません。
妊娠の時期によっても異なるため、自己判断での薬の服用は絶対に避けましょう。
風邪は急にひくものですから、事前にかかりつけの産婦人科医に相談しておくと安心できます。

妊婦にタブーな成分と大丈夫な成分

ドラッグストアで売られている市販の風邪薬には抗ヒスタミン、鎮咳薬が含まれているものがあります。
これらの成分はお腹の赤ちゃんに影響するといわれているものです。
解熱作用のあるアセトアミノフェンなどは病院の処方薬にも含まれているものです。
赤ちゃんへの影響が少なく、安心して服用できると言われています。
ただ、アセトアミノフェンも妊娠後期はなるべく避けたほうが良いという報告もあります。
いずれにせよ、市販薬は購入前に近くの薬剤師や産婦人科の先生に相談するようにしましょう。

漢方薬ならば安全?

効果は緩やかかもしれませんが、漢方薬は服用できるものもあります。
たとえば、初期の風邪で病院でも処方される「葛根湯」は妊婦でも安全と言われています。
漢方は体の自然治癒力を高める効果があるので、比較的マタママでも安心できるでしょう。
ただ、中には三稜(さんりょう)やセンナなど妊婦には禁忌とされる成分もあります。
大黄(だいおう)、芒硝(ぼうしょう)も子宮収縮作用があるので切迫早産の可能性があるかもしれません。

専門家の意見を聞きましょう

なるべくならばお薬を飲まずに、自然治癒で風邪を治すのが安心できます。
とはいえ、つらい症状が出たままだと精神的にも肉体的にも辛いものです。
風邪の度合いによってはお薬を使うことも視野に入れるべきといえます。
お薬をもらう前に、必ず病院や薬局で妊娠していることを告げましょう。
そして副作用の影響の少ないものを処方・販売してもらってくださいね。

妊婦が風邪薬を服用するとどうなる?

抗ヒスタミン、鎮咳薬など妊娠中の風邪時に服用しない方が良い成分が多数あります。
ですが、間違って服用してしまったり、知らずに飲んでしまった…ということもあり得ます。
実際に、服用すべきでない風邪薬を飲んでしまった時に、妊婦にどんなリスクがあるのでしょうか?

妊娠超初期

妊娠1カ月の場合はほとんどの人は妊娠に気づいていませんよね。
この時期に風邪薬を服用してしまっても、母子ともに問題はないとされています。

妊娠初期

妊娠2カ月~4カ月のころはどうでしょうか?
この時期は赤ちゃんの主要器官が形成されるタイミングです。
風邪薬を安易に服用してしまうと、赤ちゃんに奇形がでるといったリスクがあります。

安定期以降

妊娠5カ月以降になると安定期になります。
この時期に入ると、お薬だけでなく生活全般様々な面で少し自由になってきます。
風邪薬についても医師の相談の元、服用も可能なものが出てくることでしょう。

内科?産婦人科?

妊婦が風邪をひいたら病院は何科に行けばよいのでしょうか?
理想を言ってしまえば、産婦人科のある内科に行くのがベストです。
しかし、そのような病院はとなると、大学病院クラスになってしまいますよね。
近くにそこまで大きいところはない…という方も多いでしょう。

通っている産婦人科に行こう!

妊婦さんが風邪をひいたらまずは検診を受けている産婦人科に相談しましょう。
担当医も「○○さんは風邪をひいたのだな」と認識でき、何かあった時の対処をしやすくなります。
妊婦としても「いつもの先生だから安心できる」と、精神的に楽になるのではないでしょうか。

産婦人科でもお薬をもらえます

お薬についてですが、妊婦それぞれの状態によって、産婦人科でも処方してもらえます。
なので、わざわざ内科にいかないとお薬をもらえないということはありませんのでご安心を。
ただ、産婦人科を受診する場合はほかの妊婦や赤ちゃんがいます。
風邪をうつさないように注意をするようにしましょう。
マスクをつけるのはもちろん、院内に入る前に手をアルコール殺菌をするなど気を配ってください。

他の病院の内科に行く場合は

内科に行く場合は、必ず妊娠中であることを告げてください。
通っている産婦人科を伝えるのも良いでしょう。
何かあった時に、医師同士で連携が取りやすくなるからです。
そして必ず、妊婦でも飲める薬を処方してもらうようにしてくださいね。
どちらを受診するにしろ、必ずしっかりとマスクをつけて病院に行きましょう。

ベビハピ!的まとめ

妊娠中はちょっとしたことでも不安になってしまうもの。
風邪の時は体調も心も弱りがちですから、悩みも多くなりますよね。

心配であれば自分一人で判断せず、産婦人科の先生に相談するのが一番です。
何科を受診するのか、薬は飲んでもよいのか、妊婦のプロである産婦人科の先生に確認して対応するようにしてくださいね。
風邪の時の過ごし方なども優しくアドバイスしてくれるはずです。

一人で悩まず、頼れる専門家の意見を仰ぐ、それが元気な赤ちゃんを産む秘訣です!

ABOUT ME
鹿野 かの子
奈良県出身。 結婚するまでは仕事に遊びに忙しくしていたが、結婚を機に初めて県外へ出る。 これまで実家でぬくぬく過ごしていたが、一気に転勤族へ。 乳児を抱え、2回転勤する。 育児に加え、どこでも楽しく生きていく方法を模索し、勉強中。 趣味は旅行と手芸、子どもの写真撮影。
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