家族にとっては、赤ちゃんの日々の成長が嬉しく、楽しみなものです。
しかし、育つということは赤ちゃんの体や成長に伴うたくさんの悩みや心配もつきものですよね。
ネット上では日々、ママやパパたちが「赤ちゃんの健康」に関する検索をしています。
そんな心配事の中でも「赤ちゃんの頭の形」や「向き癖」は非常に関心の高い事柄のようです。
抱きあげて見ると「あれ？歪んでいる？」「横がぺたんこ？」…。
などなど、赤ちゃんの頭の形が気になったママやパパも多いのではないでしょうか？
赤ちゃんの頭の形がいびつになる原因や変形を防ぐ対処法を学びましょう！
いつまでならば歪みを治しやすいのか、向き癖解消についてもご紹介します！
赤ちゃんの頭が柔らかい理由
生まれたての赤ちゃんの頭は、なぜ柔らかいやすいのでしょうか？
頭部が柔らかい理由をいくつかご紹介します。
産道を通るために頭蓋骨がくっついていない
実は赤ちゃんの頭は大人と違って頭蓋骨が完全にくっついていません。
頭は前頭骨、頭頂骨、後頭骨の3つのパートがさらに半分に割れていて合計6つの骨でできています。
赤ちゃんはそれら全てが冠状縫合・矢状縫合、大泉門といったものでつながっている状態なのです。
出産時に狭い産道を無理なく通り抜けるため、これら骨同士が分かれているんですね。
そのため、大人よりも頭が柔らかくなっているのです。
成長をするために柔らかい
新生児の脳は大人の25％程度と言われています。
そして頭囲が毎月1cm程度増加し、1歳くらいまでに成人の75％くらいまで脳が成長するのだそうです。
その後は3歳までに80％、7歳までには90％まで大きくなるようです。
このように急激な成長をするわけですから、骨が固いと邪魔になりますよね。
脳の成長のために、赤ちゃんの頭は柔らかくできているのです。
頭の形が悪い原因は？
赤ちゃんの頭は柔らかいので、ちょっとしたことで変形してしまいます。
それは仕方のないことですが、できればなるべく防ぎたいですよね。
頭が歪んで形が悪くなる外的な原因についてみていきましょう。
産道を通った時の影響
まず一つ目は、子宮内や生まれてくる時にあります。
赤ちゃんの頭は狭い産道を通るために、頭蓋骨が柔らかくなっています。
そのため、子宮内が狭かったり、出産に時間がかかったりすると圧迫されたことにより細長い頭の形で生まれてきます。
吸引分娩の場合も同じです。
向き癖による頭の変形
二つ目は、向き癖によるものです。
向き癖があると、赤ちゃんの頭の形が悪くなる。
こういったことは昔から良く耳にするのではないでしょうか。
首が据わらない赤ちゃんは自分で首を動かしたり、真っ直ぐ上を向いて仰向けになることができません。
また、赤ちゃんの個性で「好きな方向」「寝やすい顔の位置」というものがあるようです。
そのため向き癖がついてしまい、同じ方ばかりを布団につけた状態になってしまうんですね。
向き癖は赤ちゃんの頭を変形させる最も大きな理由の一つとなります。
その他の変形理由
他にも頭の形を変形させる外的要因があります。
たとえば転倒などの事故によって頭部が歪むこともあるでしょう。
また、ベビーカーやチャイルドシートなどに長時間座らせると頭が固定されてしまいます。
そのため、頭の歪み（特に絶壁）を助長させる可能性もないわけではありません。
長時間の移動では適度に休憩を挟むなどすることが必要です。
頭の変形はいつまでに治す？治しやすい？
赤ちゃんの頭の変形はいつまでに治せばよいのでしょうか？
また、何歳ごろまで歪みに対する注意をしていけば良いのでしょうか？
頭が固くなる時期と脳の成長ピークについて
赤ちゃんの頭蓋骨は生後7カ月～8カ月頃までにはある程度固くなってくるといわれています。
先程も書きましたが、1歳～1歳半までに75％まで脳の成長が進むためです。
成長ピークが過ぎた後は、頭が大きくなるスピードも緩やかになるので骨が繋がり、固まってくるんですね。
7～8ヶ月くらいまでが目安
つまり、頭の変形を最も治しやすい・歪みに注意すべき時期というのは「生後7～8ヶ月くらいまで」ということになります。
実際に、これくらいまでは向き癖による影響を受けやすい時期です。
大きくなって首が座り、寝返りがうてるようになれば、頭が歪むようなことはほとんどなくなります。
向き癖により月齢が低い時は驚くほどいびつだった頭の形も、1歳くらいまでであればある程度は矯正することもできるでしょう。
また、この時期までを目安に対処をしておけば、頭の歪みを限りなく少なくすることができるのです。
早めの対処が歪みを減らす
8ヶ月くらいになると赤ちゃんも動きが活発になって寝てばかりではなくなってきます。
1歳ごろの子だと、頭の形をどうにかしようと思っても、親の思う通りにはいかないことも多いでしょう。
頭の形が歪んでしまい、それをしっかり治したいと思うならば、生後6カ月頃くらいがやりやすいと言われています。
もちろん、その後であっても対処はできますが、大人しくしてくれるという点で楽なのではないでしょうか。
いずれにせよ、早めの対処・対策が大切です。
向き癖解消で頭の形を治そう！対処法4選
頭の形を変形させる外的要因は大きくわけて3つありました。
中でも向き癖は最も影響が強いものであると言われています。
頭の形をなるべく良くするためには、早めの対処が大切です。
向き癖を解消して頭の形を良くするための対処法を見ていきましょう。
①ドーナツ枕はかなり効果的！
向き癖の強い子には、柔らかいビーズの入っている赤ちゃん用のドーナツ枕が効果的です。
中央がへこんでいるので、左右への向き癖を防ぐことができるでしょう。
ただ、本来赤ちゃんは寝る時に枕を使わなくても良いものです。
サイズの大きいドーナツ枕だと、首に負担がかかって赤ちゃんが寝苦しくなることもあるでしょう。
実際に使用する際には赤ちゃんの首や頭の大きさに合わせたサイズを選びましょう。
また、無理のない姿勢かを確認してあげることも大切です。
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②タオルや枕で体を固定してみよう
ドーナツ枕を用意するのが面倒…という場合はタオルなどでも代用できます。
背中と布団の間にタオルや赤ちゃん用の枕を挟み、向き癖がある方へ体が倒れないようにセットします。
生まれたばかりの子は寝返りを自分でうてませんから、その体勢を維持してくれることでしょう。
時折タオルを外してあげて、顔の向きを変えてあげるのも忘れずに。
ちなみにタオルなどをあまり高くすると危険です。
目を離したときにコロンと転がって、うつ伏せになり窒息の危険があります。
実際に行う場合には注意してくださいね。
③赤ちゃんの気を引く
①、②の対処をしても、月齢とともに首の力が強くなり、好きな方を向いてしまうようになります。
色々頑張ってきたのに、けっきょく向き癖が戻ってしまった…こうなるとショックですよね。
そうした時にはおもちゃを使って赤ちゃんの気を引いてみましょう。
向き癖とは反対の方向に音が出るものを置けば、赤ちゃんはそちらを向いてくれます。
ご機嫌もとれて向き癖も解消できる、一石二鳥の方法といえます！
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④月齢によってはうつ伏せの練習
月齢が進み、首が座って自分でキョロキョロできるようになってきた時はどうすればいいでしょうか？
首を起こす力が付き始めたら、うつ伏せに寝かせて頭をあげる練習をさせてあげましょう。
うつ伏せを覚えると寝ている時に寝返りして自分でコロコロと転がれるようになります。
頭の同じ面ばかりをつけることがなくなるので、歪むよう要因をかなり減らすことができるのです。
ただ、寝返りなどの成長段階に応じて、窒息を避けるために必ず親が見ている時に行ってください。
欧米では頭の形を良くするために、うつぶせ寝が流行っていると言われています。
しかし、窒息事故も多いとのことなので注意が必要です。
寝ている時に口や鼻などを圧迫していないか、チェックしてあげましょう！
大人になると目立たなくなるもの
頭の形は成長とともに次第に整い、大人では気にならなくなる人がほとんどです。
赤ちゃんの時は頭も小さく、ちょっとした歪みでも目立ってしまいます。
しかし成長とともに頭が大きくなる一方で変形部分はそのままの大きさを保ちます。
相対的に頭の「大きさ＞歪み」となるので気にならなくなるものなのです。
とはいえ、もちろん中には大人でもかなり歪んでいる人も結構いるものです。
頭痛や肩凝り持ち、メガネがかけ辛いという人は実は頭が歪んでいる…ということもあります。
親としては赤ちゃんのうちにできるだけ対処はしてあげたいものですね。
まずは向き癖を解消してあげることが大切なのではないでしょうか。
ベビハピ！的まとめ
親としては赤ちゃんの頭の形はとっても気になりますよね。
最も大きな原因である向き癖への対策を行えば、変形は最小限に抑えることができます。
骨が固まる1歳以降はゆがみにくいものですから、月齢の低いうちがポイントとなりそうです。
今回の記事を参考に、赤ちゃんの頭を歪みにくくしてあげてくださいね。
