子供が高熱を出すとちょっと心配ですよね。
さらに食事がのどを通らなかったり、肌に発疹がたくさんできたりしたら…。
実はそれ、溶連菌かもしれません!

溶連菌は一見、風邪ととても良く似ています。
しかし、その症状や治療法、注意点などは全く別物と考えるべき病気です。
もしも溶連菌を放置したり、治療を怠ってしまうと…子供の体に後遺症を残すことにも…!
風邪のようで実はとっても怖い溶連菌。
その症状や治療法、登校・登園は可能なのか?などについてじっくりご説明していきます!
1:溶連菌感染症ってどういう病気ですか?
のどの強い痛みと高熱が特徴的な溶連菌。
果たしてどのような病気なのでしょうか?
溶連菌ってどういうもの?
溶連菌は「溶血性連鎖球菌」の略称です。
菌の種類がいくつかありますが、ほとんどの場合はA群溶血性連鎖球菌に感染します。
菌が1列になって繋がっている見た目から「連鎖球菌」という呼ばれ方をしているそうです。
のどの強い痛みと発熱!
溶連菌はのどに感染することがほとんどです。
そのため、発熱および喉の痛みといった症状がでやすくなります。
他にも舌にできる発疹(イチゴ舌)や手足体に発疹ができることがあるようです。
詳しい症状については後述します。
2:溶連菌って子供が感染・発症しやすい病気なの?
子供に発症しやすい溶連菌
溶連菌は子供に感染・発症しやすいようです。
4歳~15歳くらいの年齢に多いといわれています。
つまり、学童期にあたる子供たちが溶連菌にかかりやすいのです。
赤ちゃんも溶連菌にかかる?
新生児~1歳くらいの赤ちゃんはどうでしょうか?
一般的には溶連菌感染はあまりないと言われています。
とはいえ、絶対にかからないというわけではなく、少ないながらも可能性はあるようです。
熱やのど痛みを訴えているようであれば、必ず病院へ連れて行きましょう。
大人も溶連菌にかかることがある!
一般的に溶連菌は学童期の子供に多いものです。
ですから、「子供の病気」という認識をしている人も少なくありません。
しかし、溶連菌は大人でも感染・発症することがあります。
また、発症していなくても体内に保菌してしまうというケースもあるそうです。
子供が発症した場合、家族内でピンポン感染することもあり得ます。
なるべくならば、子どもと一緒に親も溶連菌の検査・治療をするようにしましょう。
3:溶連菌と風邪って違うの?見分け方は?
溶連菌と風邪の症状はとても似ています。
しかし、両者は似ているようでちょっと違います。
溶連菌と風邪の違いについて簡単にご説明します。
風邪は発熱とのどの痛みがありますが咳やくしゃみ・鼻水はほとんど出ません。
一方で、溶連菌は非常に高熱となり、強い喉の痛み・腫れがあります。
また、発疹などの症状が出る場合もあります。
さらに、溶連菌は治療を怠ると合併症の危険性もあるのです。
溶連菌の特徴と風邪との見分け方
つまり風邪とは違い、溶連菌は以下の様な特徴があります。
- 38度~39度以上の高熱がでる
- 咳やくしゃみ・鼻水はあまり出ない
- 体に発疹が出る(イチゴ舌など)
- しっかり治療しないと合併症の可能性も
風邪っぽい症状だけどなんか違う…。
もし以上のような特徴がある場合は、溶連菌感染の可能性があります。
必ず小児科で検査を受けるようにしましょう。
4:溶連菌の感染経路は?どうやって伝染るの?
飛沫感染が主となる
溶連菌は飛沫感染によって他人に伝染ります。
くしゃみや咳といった「唾液が飛沫する」ものによって感染が広がるのです。
子供は大人よりも衛生に対する知識が低いものです。
人に向けてくしゃみをしてしまったり、咳を手やマスクで抑えないことが少なくありません。
そのため、他人に溶連菌を伝染しやすいと言えます。
溶連菌発症初期で感染可能性があるうちは
- 登園・登校をしない。
- 手洗い・うがいをする。
- マスクをさせる。
- 人に向けて咳やくしゃみをしない。
といったことを徹底したいものです。
もちろん幼いうちはうまくできない子もいます。
低年齢の場合は「なるべく親が気をつける」ことが大切です。
5:溶連菌の潜伏期間は?流行しやすい季節もある?
溶連菌は「溶血性連鎖球菌」と呼ばれる菌による感染症です。
潜伏期間について
感染してから発症するまでには数日かかります。
2~5日くらいの潜伏期間を経てから発症するケースがほとんどです。
溶連菌発症後は一気に高熱が出て、のどの腫れ・強い痛みがでるようになります。
急な発熱とのどの痛みを訴えるようであれば、溶連菌感染を疑ってみましょう。
流行しやすい季節について
溶連菌は季節を問わず感染する可能性があります。
ですから1年中注意しておきたいものです。
ただ、夏場や冬は比較的流行しやすくなります。
夏場は菌も活性化しやすいですし、暑さで体力が奪われてしまいます。
そのため、様々な菌感染症にかかりやすい時期となります。
冬は空気が乾燥していることで菌が空中に舞いやすい時期です。
また、寒さによって免疫力が低下しやすいので感染しやすくなります。
他にも季節の変わり目など、体調を崩しやすい時期は溶連菌感染の可能性が高まります。
6:溶連菌感染症の症状はどういうもの?
溶連菌は先述の通り、一見風邪と似ています。
しかし、溶連菌の症状は非常に高熱でのどに強い痛みがあるなど特徴的です。
溶連菌感染で起こる、具体的な症状についてご説明します。
症状1:38度以上の高熱が出やすい
一般的な風邪の場合は37度~38度くらいまでの微熱~高熱くらいです。
しかし溶連菌に感染すると、38度~39度と非常に高熱が出ることがほとんどです。
ただ、37度程度の微熱しか出ないというケースもあるようです。
喉の痛みなど、他の特徴的な症状がないかチェックしてみましょう。
症状2:頭痛などの症状
溶連菌は喉の痛みが強くでる病気です。
それとともに、頭痛が出るケースもあります。
発熱によって頭がボーっとしたり、痛みが出ることがあるのです。
風邪の場合も頭痛がでることはあり得ます。
他の症状もチェックし、発熱・喉の痛みがあれば医療機関の受診をするようにしましょう。
症状3:強い喉の痛み
溶連菌感染症で最も特徴的な症状の一つが喉の痛みです。
口蓋垂(のどちんこ)や扁桃腺、咽頭といった口内の部位が腫れ上がります。
のどだけでなく、首のリンパ節が腫れてしまうこともあるようです。
また、赤くなるだけでなく、白い膿の塊がのどの辺りにできることもあります。
痛みが強いため、食事の時に飲み込むのを嫌がる子も少なくありません。
食材は柔らかく口どけの良い物を、また水分補給を適度に行うようにしましょう。
症状4:舌のブツブツ…イチゴ舌
イチゴ舌と呼ばれる症状も溶連菌の特徴的な症状です。
舌にたくさんの赤いブツブツができ、イチゴのように見えることからそう呼ばれています。
感染の初期には舌が白っぽくなり、その後3~5日経ってイチゴのようなツブツブ状態になります。
川崎病でもイチゴ舌が見られ、必ずしも溶連菌感染症特有というわけではありません。
ただ、その他の症状が似ている風邪ではイチゴ舌になることはありません。
ですから、風邪と溶連菌感染の見分けの一つとなりえます。
いずれにせよ、イチゴ舌が見られるようであれば、必ず医師の診断を受けましょう。
症状5:発疹と落屑(らくせつ)
全身の発疹や落屑も溶連菌感染症で起こることがあります。
溶連菌に感染すると発熱とともに、全身に小さな赤い発疹がでることがあります。
痒みがあり、首や胸、顔や手足などに出るようです。
特に脇の下や肘・膝といった関節部分に発疹が出やすいようです。
ただ口の周りにはほぼ発疹はでないという特徴もあります。
また、猩紅熱と呼ばれる日焼けのように皮膚が赤くただれることも。
猩紅熱は症状が重く出た場合であり、大抵は発疹のみで済みます。
発疹は熱が下るのに合わせて徐々に落ち着いてきます。
赤くなっていた部分は、徐々に皮膚が固くなったり白くなったりしてきます。
その部位の皮は剥けていき、通常の皮膚に回復していきます。
その状態を、ポロポロと皮が剥けることから落屑と呼びます。
発熱→発疹→解熱→落屑→回復という順番で皮膚状態が変化します。
水疱瘡などの皮膚症状と違い、跡が残るといった心配はありません。
症状6:食欲不振、食事を嫌がる
溶連菌に感染すると高い確率で高熱となり、のどの強い痛みが出ます。
そのため、食事量が減るケースがほとんどです。
大人でも高熱が出ると体がだるくなり、食欲が減りますよね。
子供も同じで、発熱時には食欲が減退してしまいます。
溶連菌は38度~39度といった高熱になることが多いですから、食欲不振になることが珍しくありません。
のどが痛くて食事がのどを通らない…ということもあります。
溶連菌感染症の特徴的な症状としてのどの強い痛みがあります。
熱いものや味の濃いものや刺激が強いものは、腫れたのどを刺激してしまうので良くありません。
溶連菌感染症の時は、柔らかいものや口溶けの良いものなどの「優しい食感のもの」を与えるようにしましょう。
症状7:吐き気や嘔吐など
溶連菌感染では稀に吐き気や嘔吐といった症状が出ることもあります。
発熱により体調を崩してしまうことから、副次的におこる症状となります。
それほど多くでる症状ではありませんが、嘔吐してしまうようであれば注意が必要です。
高い発熱と食欲不振も重なって、脱水症状になってしまう可能性があります。
特に夏場に溶連菌感染した場合には注意をしておきましょう。
しっかりとした水分補給をしてあげてください。
7:放置厳禁!溶連菌の怖い合併症について
溶連菌は治療を怠ってしまうと続発症が起こることもあります。
起こりえる溶連菌感染症の合併症について書いていきます。
治療を怠らないこと!
溶連菌は抗生物質を服用することで治療します。
服用を開始すると比較的早く熱やのどの痛みといった症状が緩和されていくことでしょう。
しかしそこで「治った・よくなった」と素人判断をしてはいけません。
溶連菌を体内から確実に退治しておかないと、合併症を引き起こすことがあります。
重篤な合併症を起こさないためにも、症状が治まっても医者から出された薬は確実に飲み続けることが大切です。
合併症1:気管支炎
のどの痛みが出るのが溶連菌感染症の症状です。
炎症がのどだけでなく、気管支までに至ることで気管支炎になることがあります。
咳や痰が多く出るようになり、呼吸困難になることもあります。
子供の体は未発達ですから、気管支炎になるととても辛いものです。
溶連菌感染症を速やかに治療し、気管支炎にならないように注意しましょう。
合併症2:リンパ節炎
溶連菌感染症の合併症としてリンパ節炎も起きることがあります。
のどが炎症を起こすことから、合併症としては首筋のリンパ節が腫れやすいようです。
リンパは老廃物を流す大切な役割のある管です。
炎症を起こすと、強い痛みとともに体のむくみも出やすくなります。
合併症3:中耳炎
中耳炎も合併症で起こりえる症状です。
耳の中耳という部分に菌が入り、炎症を起こします。
強い痛みや耳だれ・膿が出るといった症状がでてしまうことも。
中耳炎は抵抗力・免疫力が弱いほどなりやすいと言われています。
溶連菌感染後の弱った体を正しい治療で速やかに回復させることが大切です。
合併症4:副鼻腔炎
溶連菌感染で副鼻腔に炎症が起きることもあります。
副鼻腔とは、前頭洞(眉の間やや下あたり)篩骨洞(目の間あたり)上顎洞(頬骨の辺り)蝶形骨洞(耳の近く)の4つの部位の総称です。
副鼻腔が炎症をおこすことで鼻水・鼻づまりだけでなく、頭痛や膿が溜まるといった症状がでます。
治療は耳鼻科で行うケースがほとんどとなるようです。
合併症5:急性腎炎
急性腎炎は溶連菌発症後に起きる重い合併症です。
その名の通り腎臓に症状が出る病気となります。
血尿・蛋白尿・むくみ・呼吸困難・高血圧といった症状が生じます。
症状が出るときは、発熱やのどの腫れが治まってから1~2週間経ってから。
血尿がでるなど腎機能の異常が見られます。
通常、入院をして食事制限や点滴治療、投薬治療を行います。
ほとんどの場合は適切な治療を続けることで完治することができます。
半年~1年くらいの治療が必要になるそうです。
合併症6:リウマチ熱
リウマチ熱は溶連菌感染症の合併症である自己免疫疾患です。
溶連菌に感染してから2~3週間後に発症する可能性があるとのこと。
手足の関節に炎症がでる関節炎が起きることもあります。
腫れは酷くありませんが、痛みはそれなりに強いようです。
また、膝が痛いと思ったら足首、今度は肩も…というように痛みが移動するのも特徴的です。
2週間程度で炎症がひき、痛みも和らいでいくようです。
溶連菌合併症のリウマチ熱で怖いのが心臓弁膜症です。
心臓の弁が炎症などによりキズが付くことで、機能が低下します。
心機能が低下することで様々な重大な悪影響があります。
リウマチ熱患者の3割り程度が弁膜症になるとも言われています。
成長期のお子さんの心臓に負担がかかることは避けたいもの。
溶連菌をしっかりと治療し、リウマチ熱を引き起こさないようにしましょう。
合併症7:血管性紫斑病
血管性紫斑病もリウマチ熱同様に気をつけるべき溶連菌の合併症です。
激しい腹痛やむくみ、どす黒い血尿に強い関節炎痛といった症状がでます。
また、手足に紫斑(あざのようなもの)ができやすくなります。
血管の病気であり、毛細血管が弱くなっていることがその理由です。
血管性紫斑病は溶連菌だけでなく、他の様々な菌・ウイルスでも起こりえる病気です。
いずれにせよ、溶連菌感染が認められたらすみやかに適切な治療をすることが大切ですね。
紫斑病の治療では、症状にもよりますが、入院をして安静にすることが大切です。
痛み止めや免疫抑制剤などの服用もあります。
8:溶連菌の治療法について知りたい!
抗生剤治療
溶連菌感染症の治療では抗生剤の服用が行われます。
ペニシリン系のお薬を服用することで発熱が治まり、のどの強い痛みも収まっていきます。
発疹も治まり、落屑して新しい皮膚ができていって、綺麗なお肌となることでえしょう。
薬はどれくらい飲むの?
溶連菌感染症の治療では一定期間、薬を服用し続けることが大切です。
発熱やのどの炎症といった症状自体は数日で収まっていきます。
しかし、症状が目に見えなくなったからといって薬の服用を止めてはいけません。
体の中に残っている菌を徹底的に排除しないと、先述した「怖い合併症」が起こることも。
医師によって違いますが最低でも5日間、一般的には10日間程度の連続服用が必要です。
素人判断によって薬の服用をやめるといったことがないように気をつけましょう。
体力の回復を
溶連菌感染症では高い発熱とのどの強い痛みがあります。
そのため、幼い子供だと体力がとても奪われてしまいます。
消化の良い食事やたくさんの睡眠、そして水分補給をしっかりと行いましょう。
9:溶連菌はどうやって予防する?
溶連菌には予防接種はありません。
日頃から衛生習慣の意識を持つことが一番の予防法となります。
手洗い・うがいを徹底する
感染症予防には手洗い・うがいが効果的です。
手についた菌やのどに溜まった菌をしっかりと洗い流しましょう。
外出先から帰ってきたら、食事の前に、手が汚れたら…そういったタイミングでこまめに手洗い・うがいをしましょう。
毎日の習慣付けが、溶連菌からお子さんを守ります。
マスクを着用する
マスクをつけることも感染症予防となります。
人が多い場所に出向く時はマスクを着用するのも良いでしょう。
また、体調が悪い時は無理をしないことも大切です。
食事・睡眠をしっかりと
免疫力を高めれば、体の防衛能力によって菌の侵入を防ぐことができます。
糖質・脂質・タンパク質・ミネラル・ビタミン…様々な栄養素をバランスよく摂取しましょう。
もちろん、子供のうちは好き嫌いがあるかもしれません。
そういった場合は、調理に工夫をして子供の好きな食べものに混ぜるなどしてみましょう。
睡眠も免疫力アップには欠かせません。
睡眠時間だけでなく、心地良い睡眠環境をととのえることも意識しましょう。
10:溶連菌感染症だと登校・登園できない?
溶連菌に感染すると登校や登園はできないのでしょうか?
学校や幼稚園・保育園に関することもご説明しておきます。
発症初期は登校・登園はできない
溶連菌感染症は学校保健安全法において、第三種の位置となります。
これは「条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる疾患」ということです。
病院に行ったその日はもちろん、その翌日も登校・登園は控えるべきとなります。
いつから登校・登園できるの?
では溶連菌感染症が発症したら、いつから登校・登園できるのでしょうか?
溶連菌は有効な抗生物質(ペニシリン系薬剤など)の服用で活動が弱まります。
服用開始から24時間経過することで、感染力がなくなるとのことです。
発熱が治まってくれば、ほぼ感染しなくなる、ということですね。
その他、体調が良ければ登校・登園は可能となります。
ただ、医師が発行する「登校・登園許可証」が必要となることもあります。
必ず、登校・登園前には医療機関を受診して、チェックおよび許可証の発行をしてもらいましょう。
11:溶連菌感染中の食事について
のどが痛い
のどが腫れて強い痛みを感じる…。
これが溶連菌感染症の代表的な症状です。
いつもと同じ食事だと、のどが痛くて食べ物がのどを通らない…ということもあるでしょう。
「痛くて食事をしたくない」そう子供が思ってしまうと大変です。
栄養や水分をしっかり補給しないと、体力も病状も回復できません。
のどの腫れを考慮して、食べやすいものを与えるのが溶連菌での鉄則です。
味付けはどうする?
のどが腫れて痛みがありますから、刺激を与えるのは厳禁です。
辛いものや熱いものはもちろんですが、酸味の強いものも腫れた部位が滲みてしまうかもしれません。
また、冷たいものや極端に苦味のあるものもあまり良くありません。
味付けはさっぱりとしたものが良いのではないでしょうか。
固いものはやめる
のどの痛みがあるうちは、のどごしの良いものを与えましょう。
固くて大きい食材はのどの通りが悪いのであまりオススメできません。
ゼリーやヨーグルトであれば、栄養もあってのどごしも良いでしょう。
また果物やポタージュスープなどは、水分補給も同時に行えるのでオススメです。
消化に良いものを与える
溶連菌治療中は消化に良い物を与えましょう。
煮たお野菜、大豆等の食材、お魚あたりは栄養もありオススメです。
炭水化物はお粥や柔らかいパンを小さくちぎってみると良いでしょう。
弱った体でもスムーズに消化・吸収出来れば、回復も早くなります。
のどに刺激がなく、柔らかくて消化しやすいものをぜひ与えてあげてください。
12:溶連菌感染症の時は入浴してもいいの?
溶連菌に感染してしまった時、お風呂に入るのは良いのでしょうか?
熱が出てる時はダメ
発症直後、熱が38度まで上がっているようであれば入浴厳禁です。
体に熱を溜め込み過ぎてしまい、病状を悪化させる危険性があります。
また、汗のかきすぎで脱水になりやすいので、発熱中は入浴を控えましょう。
熱が下がったら…OK!
病院を受診し、お薬を貰って熱も下がった!
そうなれば、入浴してもかまいません。
ただ、湯船に長く浸かると体力も消耗してしまうものです。
初めのうちは軽くシャワーだけにし、徐々に湯船に浸かる時間を設けるようにしましょう。
入浴中にお風呂で家族感染する?
子供とお風呂に一緒に入って溶連菌に親が感染するかどうか…ちょっと心配ですよね。
可能性としてはまったくゼロというわけではないようです。
たとえば、子供の肌の発疹に親の傷口が触ってしまい、接触感染することもあり得ないわけではありません。
ただ、溶連菌は飛沫感染がメインとなります。
また、抗生物質を服用し熱が下がれば感染力は大幅に低下するのも事実です。
つまり、服薬を開始して熱が下がっていて、子供が元気になっているのであれば「ほぼ大丈夫」と言えるのではないでしょうか。
13:筆者の息子の溶連菌体験談
異常なくらい熱が出ていた
ある日曜日の夜、子供が急にぐずり始めました。
体を触ってみると異常に熱くなっていて、熱をはかると「38.2度」。
熱さましの頓服薬を飲ませるも全く効果がでず、かなり心配しました。
病院に行こうと思いましたが、日曜の夜では開いているところもない…。
仕方ないので翌日の朝一番でかかりつけの小児科医に駆け込んだのでした。
溶連菌感染症と診断される
医師に息子を診てもらうと「のどがかなり腫れていますね」とのこと。
熱も高いので「溶連菌の疑いがありますね。検査しておきます」と言われ、息子ののどの奥に綿棒を突っ込んでいました。
検査をして約10分後、すぐに結果が出ました。
やはり息子は「溶連菌感染」とのことでした。
薬や登園について説明を受ける
我が家は共働きなので、薬や登園について聞いてみました。
すると医師からは以下の様なことを言われました。
- 登園について:薬(抗生剤)を飲んで熱が下がれば可能。登園前日に再受診して登園許可証をもらいにきてください。
- 薬について:できれば1日3回お薬を飲ませて欲しい。ただ、保育園でお薬NGの場合は1日2回の薬を出すことも可能。
登園についてはわりとすぐにできるのだな、と思いました。
ただ薬についてはちょっとだけ迷いました。
というのも、息子の通う保育園が投薬OKかどうか確認していなかったからです…。
とりあえず、医師からは
「とりあえず1日3回にしてみましょう。最悪、朝飲んで保育園から帰ってきてまたすぐ飲んで、寝る直前に飲むようにすれば大丈夫です」
という言葉をいただきました。
まぁそれで大丈夫なら…ということで、そのまま1日3回、10日分の抗生剤をいただいたのでした。
熱はすぐに下がった
受診後、医師からもらった抗生剤をその日の昼から飲み始めました。
すると夜には38度→37度になり、翌日の朝には36度台にまで下がりました。
かなり薬が聞いたようで、顔色も一気に良くなっていったのを覚えています。
その翌日に再度受診し、晴れて登園許可証を貰うことができたのです。
食事について
治療中の食事はやや大変でした。
やはりのどが痛いのか、あまり食べようとしてくれなかったのです。
よく食べていた食材も顔をプイッとしてしまうし、大好きなお菓子も2~3口で食べ終わってしまっていたのです。
とりあえず、水分補給と授乳を多めにすることで乗り切りました。
ただ薬を飲み続けて数日後、急にバクバクと食べるようになりました。
たぶんのどの痛みがとれて、食事が楽になったのでしょう。
それからは、いつもどおりの食生活となっていきました。
入浴について
筆者の子供が溶連菌感染した時は服薬開始の当日にお風呂に入っています。
医師からは「熱が下がれば一緒に入っていいですよ。入浴させてあげてください」と言われたからです。
家族感染に関する注意点はいただきませんでした。
熱が下がっていれば、入浴での溶連菌感染の危険性は限りなく少ないのではないでしょうか。
急性期の対処が大切
息子が溶連菌に感染して思ったこと、それは急性期の対処が大切ということです。
初期のころにサッと病院に連れて行って、抗生剤を服用し始めれば、思ったよりも早く回復できます。
当初、溶連菌というと「すごく大変な感染症」というイメージでしたが、実際はそうでもありませんでした。
やはり、少しでも早く、病院を受診できたことが良かったのではないかと思います。
もし発症が日曜ではなく、月曜日ですぐに病院に行けたら…もっとスムーズだったのかもしれませんね。
いずれにせよ、高熱が出ていつもと様子が違う場合は、かかりつけの医者に行く。
これは鉄則だと改めて思いました。
ベビハピ!的まとめ
今回は溶連菌について色々とご説明していきました。
子供が高い熱を出すのはそれほど珍しいことではありません。
しかし、溶連菌感染は発熱に加えて喉の痛みや発疹、その他様々な症状が出ます。
放置してしまうと、重大な合併症が引き起こされることもある危険な病気です。
「ちょっとくらいの熱」などと思わず、すみやかに病院を受診しましょう。
対処が早ければ早いほど、病状はスムーズに回復できます!