「ネウボラ」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
福祉大国であるフィンランドの子育て支援の制度のことです。
実はいま、日本でもネウボラのような制度を取り入れようという動きがでてきています。
少子化対策が問題視される中、果たして日本版ネウボラは子育て支援の新たなステージとなるのでしょうか。
今回、4つのポイントにまとめましたのでご覧ください。
ネウボラとは?
「アドバイスを受ける場所」ネウボラにはそういう意味があります。
妊娠から子育てにおける様々な助言・支援などのサービスを、そこでほとんど無料で受けられる制度です。
妊娠中から6歳までの子どもがいる家庭が対象で、特徴としては
- 「貧富にかかわらず全ての世帯が対象であること」
- 「できるだけ同じ保健婦が最後まで担当すること」
- 「育児に関するほぼすべてがひとつの場所で完結できること」
というのが挙げられます。
全ての家庭と子どもに「切れ目のない支援」ができる、それがネウボラです。
日本版ネウボラ!4つのポイント
①妊娠から子育てまで窓口を一つに
子供に関する行政手続きや相談はその都度、様々な窓口に行かなくてはいけません。
仕方のないこととはいえ、面倒だなぁ…と思いますよね。
実は現在、窓口を一つにしようとする動きが見られています。
各自治体の子育て世代包括支援センターを拠点とし、あちこち行かずに済むようにしようとしているのです。
窓口一つで各機関の紹介や育児に関する相談など、便利で切れ目のない支援を受けられるということですね。
②拠点にプロを配置
各自治体の子育て支援包括センターに保健師やソーシャルワーカーなどの専門家を配置する動きも見られます。
支援センターがネウボラ的なワンストップ拠点となり、妊娠から子育てまで適格なアドバイスを受けることができるようになります。
③医療・福祉の連携
これまで医療と福祉はそれぞれ独立した機関でした。
しかし、妊娠・子育てにおいて両者はひとくくりであったほうが便利ですよね。
日本版ネウボラでは、子育て世代包括支援センターを中心に連携することにより、必要な時に必要な機関への紹介が可能になります。
妊娠中の健康や悩み、子どもの発達を切れ目なく見守ることで、障害や病気の早期発見に繋がります。
④家庭環境の問題の早期発見
本家同様に日本版ネウボラでは「切れ目ない支援」が重要視されています。
窓口がひとつになったことで相談がしやすくなったことは、家庭の様々な問題への早期対処にも繋がります。
育児ノイローゼや家庭内暴力、児童虐待…。
といった育児と子どもの健やかな成長を阻む、様々な問題の予防や早期発見につながることが期待されています。
ベビハピ!的まとめ
現在日本の出では国をあげて様々な少子化対策が取られています。
多くの自治体でも特色豊かな子育て支援を行い少子高齢化対策をしていますよね。
妊婦健診の補助や産んだ後の支援、待機児童の減少など様々なことが行われています。
しかし、まだまだ日本では「受けられる支援を自分で探す」というのが当たり前。
場合によっては関係各所をたらい回し…なんてこともあります。
とても利用しやすい状態にはないと言えます。
そんな中で期待できるのが日本版ネウボラ。
現在日本版ネウボラを実施、または実施する予定の自治体は150市町村ほどあります。
これからも、ネウボラをモデルにした子育て支援政策は増えていくことでしょう。
誰もが安心して出産・子育てができ、必要な時に必要なアドバイスや支援を受けることができる。
そんな社会への新たな一歩となってくれれば素晴らしいですね。