日本の夏はとにかく暑い!
陽射しが強いし湿度も高いし風も少なくて汗ダラダラ…。
大人でも辛いのですから、体の小さい赤ちゃんはもっと大変なことでしょう。
これだけ暑いと怖いのが赤ちゃんの脱水症状です。
体調を崩したり機嫌が悪くなったり…最悪の場合、脱水によって命の危険性も…!
赤ちゃんの脱水症状の見分け方、脱水の種類、脱水症状にさせない7つのポイントをご紹介します!
脱水症状の見分け方10のチェックポイント
脱水症状というのは水分と塩分のいずれか、もしくは両方が足りない状態を言います。
人間の体液は水と電解質(ナトリウムなどの塩分)でできていて、そのバランスが崩れると体調を崩してしまうんです。
実際に赤ちゃん・子供が脱水になってしまった場合どのようになってしまうのでしょうか。
見た目や状態から見分ける脱水症状10のチェックポイントをご紹介します。
- 集中力が低下している
- いつも以上に機嫌が悪い
- ぐったりとしている
- 肌が乾燥している
- 唇、口が乾いている
- 目の周りがくぼんでいる
- 大泉門がくぼんでいる
- 尿の量が少ない、色が濃い
- 便秘が続いている
- 足のスネあたりにむくみがでている
以上のような見た目、状態になっている場合は脱水症状を疑います。
機嫌の悪さなどは個人差があるので、必ずしも脱水だからとは言い切れません。
しかし、体の状態については注意が必要です。
日頃からお世話をする際に、しっかりと見てあげて違いがないかチェックしてくださいね。
赤ちゃんの脱水症状の種類
先述の通り、脱水症状は水分と塩分いずれか・またはどちらも不足することで起きます。
不足している成分のバランスによって脱水症状は以下の3つに分類されます。
低張性脱水
塩分などの電解質が著しく欠乏している脱水です。
激しい発汗や下痢・嘔吐があると体液は非常にたくさん失われます。
その際に水だけを補給してしまうと水分・塩分のバランスが崩れて低張性脱水に陥ることがあります。
喉の渇きや唇・肌の乾燥が少なく、見た目には非常にわかりにくい状態です。
また、赤ちゃん本人も自覚症状がほぼないのがこの脱水の特徴と言えます。
放っておくと、全身がだるくなり、強い眠気が起きるため赤ちゃんがダランとした状態に。
また、手足が非常に冷たくなって脈も弱くなっていきます。
低張性脱水は見分けがつきにくく症状を進行させやすいことから注意が必要です。
高張性脱水
塩分よりも体内の水分が少ない状態の脱水です。
水分補給を怠ったり激しい発汗・発熱などで起こることがあります。
特に自分で水分補給がしにくい赤ちゃんや高齢者に多い脱水症状です。
高張性脱水では口や喉の渇きを感じ、口内が乾燥します。
精神的に不安定になり、興奮したりする赤ちゃんもいます。
手足が冷たくなることはなく、脈もしっかりあります。
比較的見分けがつきやすい脱水症状といえるでしょう。
等張性脱水
水分・塩分両方が同じくらい欠乏している脱水症状です。
下痢や嘔吐といった急激な体液排出により起こりやすいものとなります。
口の渇きはもちろんのこと、めまいや立ちくらみといった症状もでます。
赤ちゃんがボーっとしている場合の脱水は等張性であることが多いようです。
水分補給が必要ではありますが、塩分補給も大切です。
水だけだとバランスが崩れて低張性脱水に変化することもあるので注意しましょう。
脱水症状の重さと体重の関係
発汗、下痢、嘔吐などで水分が失われて起きる脱水症状。
その重症度は赤ちゃんの体重減少によって分類されます。
- 超軽度の脱水…1~2%体重が減ります。隠れ脱水とも言われていて水分補給をすることで回復できます。
- 軽度の脱水…3~5%の体重減少がこれにあたります。涼しい場所で水分・電解質の補給をしましょう。
- 中等度の脱水…5~10%体重が減る。めまいや痙攣、といった症状が出始めます。場合によっては点滴が必要です。
- 重度の脱水…10%以上の体重減少があったら危険です。水分補給だけでは足りず、点滴や入院が必要となります。
大人であれば1日に1~2キロくらい体重が変動することも珍しくはありません。
しかし体の小さい赤ちゃんにとってはその数キロの差が命取りとなります。
水分減少による体重減少がある場合にはしっかりと対処をすることが大切です。
赤ちゃんを脱水症状にさせない7つのポイント
ポイント1:こま目な水分補給
何よりもまず、こま目に水分を摂取させることが必要です。
夏場は動いていなくても汗をかいてしまいますから、注意しましょう。
また、水だけの水分補給では電解質が足りずに低張性脱水になることも。
赤ちゃん用の電解質飲料などを与えてバランスを整えてあげましょう。
ポイント2:適正な室温を保つ
脱水症状にならないためには、無駄に汗をかかないこともポイント。
家にいる時には適正な室温を保つようにしましょう。
赤ちゃんにとって快適なのは27~28度くらいと言われています。
クーラーや扇風機を活用して過ごしやすい室温を保ちましょう。
ポイント3:湿度にも注目
夏場の暑い日には湿度管理も重要です。
ジメジメすると実際の気温より暑く感じますので汗をかきやすくなります。
また、クーラーによって乾燥してしまい体内の水分が失われることも。
快適な湿度の目安としては40%~60%なので、上手く調整しましょう。
ポイント4:離乳食初期は注意が必要
離乳食初期は赤ちゃんの脱水症状に注意が必要です。
母乳・ミルクの量が減るので水分を摂取する機会が減ります。
また、赤ちゃんによっては慣れないと水・麦茶を嫌がる子もいるようです。
離乳食の水分を多めにしたり、赤ちゃんドリンクに慣れさせるなど工夫しましょう。
ポイント5:お出かけ時には対策を
暑い日のお出かけは赤ちゃんの体調管理を意識しましょう。
水筒に入れるお水は電解質のものが良さそうです。
また、日傘や帽子、ベビーカーの日除けなど陽射し対策も施しましょう。
赤ちゃんの背中に当たる部分に冷却シートを入れると比較的快適に過ごしてくれます。
汗の量も減らせますので脱水症状になりにくくなるでしょう。
ポイント6:下痢になったら注意
赤ちゃんの夏場の下痢は注意してください。
急激な体液排出となりますので、等張性脱水になりやすいです。
それに加えて汗もでるので、赤ちゃんはかなりの水分を体内から失っています。
しっかりと水分・電解質の補給をするように心がけましょう。
ポイント7:お昼寝をさせる
暑い日は赤ちゃんも大きく体力を消耗します。
疲れた体は体調を崩しやすいですし、機嫌が悪くなってくずると余計な汗をかいてしまいます。
適度に休憩させる、お昼寝をさせることは結果的に脱水症状になることを防ぐことにつながるでしょう。
特に夏の陽射しが強い昼間は、クーラーのきいた快適な部屋で休ませるように心がけましょう。
ベビハピ!的まとめ
夏場は赤ちゃん・子供の夏風邪も怖いですが、もっと恐ろしいのが脱水症状です。
水分補給が不十分だったり、気付かずに放っておいてしまうと、最悪命の危険性もあります。
赤ちゃんは自分で「お水が飲みたい!」ということができません。
ママ・パパが赤ちゃんの様子を確認し、適度に水分補給をするようにしましょう。
また、水だけでなく電解質の補給も忘れずに行ってくださいね!