授乳後、赤ちゃんにゲップをさせる意味は?3つの必要な理由

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授乳後にママが赤ちゃんの背中をトントンしたり、撫でるしぐさは…育児ではよく見る光景です。
愛おしそうに優しく抱いてゲップをさせる姿は、親子の絆を感じさせるものです。

ところで、ゲップの意味やさせる理由ってご存じですか?
なんとなく「やらなきゃいけない」ということはわかっていても、ちゃんとした理由を知らない方も多いのでは?

今回は改めて、授乳後のゲップの意味・理由、心構えや出ない時のちょっとした対処法を紹介します!

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まずは赤ちゃんの胃の形を知ろう!

ゲップについて知る前に、胃の形についての理解を深めましょう。
大人と赤ちゃんではどんな違いがあるのか、確認してみてください。

胃の容量はどれくらい?

生まれたばかり赤ちゃんの胃の容量は約50ml程度と言われています。
授乳が始まる徐々に容量が増加していき、たくさん母乳を胃飲めるようになるんですね。

縦型の形をしている

大人の胃と比べると縦型で、食道と胃の結合部の筋が弱いという特徴があります。
構造的には授乳の際に飲み込んだ空気をゲップとして出しやすくなっています。

ゲップや吐き戻しをしやすい形

生まれたばかりの赤ちゃんは母乳やミルクと一緒に多量の空気を飲み込んでしまうことが多いです。
縦長の胃はその空気をゲップとして出しやすい形なんですね。
しかしその反面、母乳やミルクも吐きやすい形とも言えます。
赤ちゃんの胃は縦長であるため、適切なゲップが必要であるということです。

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赤ちゃんと大人のゲップの違いは?どんな現象なの?

では赤ちゃんのゲップとはどのような現象なのでしょうか?
大人との違いはあるのか、赤ちゃんにとってのゲップってなんなのか?見ていきましょう。

大人も赤ちゃんもゲップはゲップ

理屈としては大人のそれと大きな違いはありません。
ただ、さきほど説明をした通り、赤ちゃんの胃は縦長の形をしています。
なので、赤ちゃんにとってゲップとは、授乳後に飲み込んだ空気を胃から押し出す現象である、といえます。

赤ちゃんは空気を飲みやすい

赤ちゃんは本能的に母乳・ミルクを吸うという行為をすることができます。
ただ、大人のように口から物を入れるという動きが上手ではありません。
そのため、空気を大量に飲み込んでしまうんですね。
もっとたくさんの母乳・ミルクを飲むために、は空気を出さなくてはいけません。
赤ちゃんにとってゲップとは、健やかな成長のために必要な現象であるとも言えそうです。

自力ゲップが難しい

大人の場合は、胃の中の食べ物や飲み物を紹介した際に自然に起こる現象ですね。
飲み物をごくごく飲んだ時に空気を一緒に飲み込んだ場合もゲップとして自然と空気が出ます。
体をうまく動かせない赤ちゃんは自分でゲップをすることができません。
なので、親がトントンして飲み込んだ空気を出すことになります。
大人と赤ちゃんでは、自力ゲップができるかどうかという点でも違いがあるわけですね。

赤ちゃんにゲップをさせる3つの理由とは

では授乳後、赤ちゃんにゲップをさせるのにはどのような理由があるのでしょうか?
主な意味は大きく分けると以下の3つになります。

①吐き戻しを防止する

赤ちゃんは胃の構造上、吐き戻しをしやすくなっています。
ゲップをちゃんとさせてあげないと、胃の奥に空気が行ってしまうでしょう。
その結果、せっかく飲んだ母乳・ミルクも吐き戻してしまう可能性が高まるのです。
ゲップには赤ちゃんの吐き戻し防止という意味があります。

②ミルクをしっかり胃の中に入れてあげる

大人と違って、赤ちゃんはまだ上手に物を口に入れるのが上手ではありません。
そのため、授乳時にはたくさんの空気を飲み込んでしまいます。
そうなると胃の中に空気が含まれてしまい、消化吸収が悪くなってしまいます。
ゲップをさせれば、胃の中にある空気を出してあげることができます。
結果として、母乳・ミルクをしっかりと胃の中にいれて、腸へ移動しやすいようにしてあげることができるのです。
消化吸収を良くするために、ゲップはとても大切な行為なんですね。

③空気によるお腹の圧迫を防ぐ

赤ちゃんの体はまだまだ未発達ですから、胃だって大きくありません。
そんなお腹に空気が入ってしまえば…苦しくなってしまうことでしょう。
お腹に空気が入ったままだと、赤ちゃんが機嫌を損ねる原因となります。

また、胃が圧迫されると授乳量も減ってしまいます。
適度に空気を出してあげれば胃の容量が空くので、その分母乳・ミルクを飲むことができるでしょう。
大きく健やかに成長してもらうために、ゲップは必要なことなんですね。

デメリット解消がゲップの目的

このように、授乳後の赤ちゃんのゲップには色々な意味・理由があります。
小さくて大人とは形も大きさも異なる胃に空気が入ってしまうと様々なデメリットがあります。
それを、適度に出してあげることで解消してあげる、それがゲップの一番の理由といえます。

ゲップは絶対させなければいけないわけではない

ゲップをさせないと『デメリット』がある、と言われてしまうとちょっと不安ですよね。
何とかして空気を出せてあげたい!と必死になって背中をトントンしちゃうママもいることでしょう。
しかし、ゲップが出ないからと言って何十分も鬼の形相で格闘する必要は決してありません。

ゲップが出ないこともある

授乳の状況やその時のタイミング、また赤ちゃんの個性によってゲップのでやすさには違いがあります。
昨日はゲップがでなかったけど、今日はいっぱい出る、そうかと思ったら次の日にはまた出にくい…そんなことはしょっちゅうです。
また、母乳は哺乳瓶での授乳に比べて空気を飲みにくくなります。
なのでゲップが出ないことも少なくありません。

出きらなかった空気はオナラに

苦しそうにしているのであれば、もちろん空気を出してあげることは必要です。
ですが出なかったり、微妙なゲップであっても苦しそうでなければ大丈夫です。
体の中に入った空気は最終的にはオナラとして出てしまいます。
なのでそれほど心配しなくてもいいんですね。

ゲップが上手く出なかった時のちょっとした対処法

うまく出なくて心配…そんなときは赤ちゃんの背中の片側にタオルを挟んでみましょう。
しばらく体の右側が下になるように横向きに寝かせるとてあげたりしましょう。

母乳・ミルクは胃の出口の方へ、空気は上にあがり気道の方にいきやすくなります。

授乳後のゲップはいつまで必要?

では、いつぐらいまで親がゲップをさせてあげなくてはいけないのでしょうか?

上手く吸えるようになる3~4ヶ月

個人差もありますが、生後3~4ヶ月くらいが目安になります。
この頃になると、空気を飲み込む量が大幅に減ってくるので、ゲップしにくくなってくるのです。

首がすわる5~6ヶ月

また、首が据わってくる5~6ヶ月くらいになるとほとんど補助はいりません。
ある程度自分で体を動かせるようになり、自然と空気が排出できるようになるからです。

このように、成長とともにゲップの補助は必要なくなってきます。

ベビハピ!的まとめ

今回は赤ちゃんのゲップの基本や意味などについてご紹介しました。

授乳後に毎回ゲップをさせるのは、ほんの数カ月の間でしかありません。
優しく背中をトントンさせると「ケプッ」と軽くゲップをする赤ちゃんの姿は可愛いものです。

ゲップの補助もまた、子育ての醍醐味ですから、優しい気持ちでケアをしてあげてくださいね♪

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