離乳食が始まるとママも忙しくなってきますね。
母乳やミルクで済んでいた時とは違い、「今日は何を食べさせようか」と考えなくてはいけません。
離乳食では栄養も気になりますが「この食材、アレルギー出ない?」と心配になることと思います。
特に初めて与える食材は、症状がでないかどうか本当に心配になります。
家系にアレルギーがある場合は、とても不安になりますよね。
月齢が進めば食べられる食材も増えていきますが、アレルギーに関する心配も増していくものです。
今回はアレルギーを引き起こす可能性が高いと言われる食材9つをご紹介!
アレルゲン食材を調理するときに注意すべき方法や、安全な離乳食の食べ進め方のコツもご紹介します。
三大アレルゲンの「卵・小麦・乳製品」は離乳食で要注意!
アレルギー反応が最も出やすい食材に「三大アレルゲン」と呼ばれるものがあります。
食材としては「卵」「小麦」「乳製品」がそれにあたります。
離乳食初期・中期・後期全てを通して注意すべきものとなります。
これらの食材は、離乳食でもよく使われるパンやうどんパスタにも含まれるので注意が必要です。
離乳食でもっとも気をつけるべき、三大アレルゲンについてご説明していきます。
卵のアレルギーについて
赤ちゃんのアレルギーで最も気をつけたいのが卵です。
「卵黄がいけない?」と思っている人が多いですが、実は違います。
「卵白」の方が抗原性が多く、注意しなくてはいけません。
卵白に含まれるオボムコイドという成分がアレルゲン物質なんですね。
加熱したものであっても、最初は少量だけを与えましょう。
様子を見つつ、体調が悪化するようであれば注意してください。
また、生卵はもちろん、半熟卵も気をつけるべきです。
生の状態だと細菌が存在する可能性があります。
アレルギーとは違いますが、細菌感染のリスクがあるので、離乳食での卵は必ず加熱してくださいね。
小麦のアレルギーについて
多くの食品に使われているのが小麦です。
うどんやパンといった離乳食初期から使う食品にも含まれています。
普通小麦や薄力・強力粉、パスタに使われるデュラムセモリナも同様にアレルゲンとなります。
多くの子は大丈夫ですが、初めての小麦は少量から試すと安心です。
親戚などに小麦アレルギーの人がいる場合は特に注意をしましょう。
もし小麦がアレルギーの原因となった場合は医師の指導を受けることをオススメします。
乳製品のアレルギーについて
牛乳由来の食品も注意が必要です。
乳製品のアレルギーがある場合、粉ミルクでも血便などが出ることもあります(重度なアレルギー)。
また、乳製品は加熱をしても抗原性が減ることがありません。
そのため、もしアレルギーが出てしまうならば、乳製品を使わないor代用品で工夫することが必要となります。
注意したい食材は牛乳・チーズ・ヨーグルトだけではありません。
パンも製造過程で含まれていることがあるので注意しましょう。
牛乳やそれが含まれる食品を離乳食として与えた時、何らかの反応がある場合は必ず医師に相談してくださいね。
離乳食で大活躍の大豆もアレルギーに注意?
大豆は栄養価が高く、赤ちゃんも食べてくれることが多いので離乳食で大活躍の食材です。
体の成長に必要なタンパク質や便秘解消の食物繊維が豊富なので重宝しますよね。
実は大豆に含まれるタンパク質が赤ちゃんにアレルギーが出る可能性があります。
与える際には注意が必要な食材でもあるんですね。
発酵食品はリスクが少ない?
大豆というと、納豆や豆腐なども気になるところですね。
基本的には発酵食品についてはリスクが低くなると言われています。
ですので、少量であれば与えても大丈夫なことが少なくありませ。
もちろん、大豆に対して強いアレルギーがある場合は注意が必要となります。
医師と相談しながら、大豆の与え方を決めていきましょう。
離乳食のそばで重篤なアレルギーが起こることも
そばも離乳食で使う場合には注意したい食材です。
含まれているタンパク質が腸に吸収されるとアレルギーが発生します。
少量でもアナフィラキシーショックといった重篤なアレルギーを引き起こす可能性があるようです。
最悪な場合は死に至るケースも報告されているので、予断を許しません。
そばがら枕にも注意!
「そばを食べなければ大丈夫」と思うかもしれませんが、そうともいえません。
実はそばがらの入った枕などでもアレルギー反応を起こすことがあります。
三大アレルゲンに比べれば少ないですが、そばも注意したい食材です。
ピーナッツは少量でも離乳食としては注意が必要
そばと同様に少量でも激しいアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
重篤な場合には死に至ることもあるので注意したいところです。
加工した食品にも注意しよう
ナッツそのものでなくとも、バターやオイルでもアレルギー反応を引き起こすことがあります。
また、赤ちゃんが食べていないのに、周りで食べている人がいるだけでもアレルギーが出ることも。
痒みが出る山芋も離乳食アレルギーで注意
山芋も食物アレルギーが起こる可能性のある食材です。
大人でも強い痒みが出たり口元が荒れることがあります。
チクチクと痒くなる理由は?
山芋にはシュウ酸カルシウムの結晶が多く含まれています。
この結晶は針のような形をしているため、肌や粘膜に刺さってしまいます。
そのため、チクチクとした微妙な痒みが出てしまうんですね。
アレルギー症状が強い場合は痛みや肌荒れとして出ることがあります。
山芋を与え始める目安
イモ類を好きな赤ちゃんは少なくないですが、山芋に関しては注意しましょう。
特に離乳食初期にはあまり適さない食材となります。
早くても皮膚や粘膜が強くなってくる10ヶ月以降に出すべきです。
親または親戚にアレルギー体質の方がいる場合はそれよりも遅くて良いでしょう。
その場合は山芋を離乳食に出すのは、1歳半くらいが一つの目安となります。
里芋も注意が必要!
里芋も山芋ほどではありませんが、シュウ酸カルシウムの結晶が含まれています。
そのため、強い痒みや肌荒れが出ることもあるようです。
里芋もやはり、離乳食初期の食材としては避けるべきといえるでしょう。
離乳食であげやすいお魚にアレルギーがあることも
魚介類でもアレルギー反応が出ることもあります。
個人差はありますが、お魚も注意しておきたい食材となります。
お魚の食べ進め方
基本的に離乳食の進め方としては白身魚から青魚へとステップアップしていきます。
ただ、白身であってもアレルギー反応が出ることもあります。
さらにヒスタミン中毒を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
最初は一口サイズから、様子を見つつ慣れてきたら徐々に量を増やしていくようにします。
アレルギーが出やすいお魚は?
アレルギーが出る可能性がある代表的なお魚は以下のものです。
- イワシ
- カレイ
- サケ
- サバ
- サンマ
- タラ
- ホッケ
他の魚も当然注意が必要ですが、ご紹介したものは特に気をつけてくださいね。
離乳食で与えるときには少量ずつが基本です!
離乳食で与える際、エビ・カニ・イカは食材表示をチェック!
「甲殻類アレルギー」というのを聞いたことはないでしょうか?
エビやカニを食べると激しいアレルギー症状が出るというものです。
大人はもちろん、赤ちゃんでも甲殻類はアレルゲン食材となりますので注意しましょう。
イカやタコも注意!
エビやカニだけでなく、タコやイカといった食材もアレルゲン食材です。
実は軟体類は甲殻類とアレルゲンが似ているため、併発しやすいんですね。
もし、エビやカニのアレルギーが出ている方が親類にいる場合は注意しましょう。
食べさせ始める目安は?
エビやカニ、イカやタコはアレルギーを起こしやすい食材です。
食べさせるのは離乳食の中期~後期くらいを目安にしましょう。
年齢的には1歳半~2歳くらいが一つの目安です。
必ず加工食品の食材表示をチェック!
甲殻類や軟体類は加工食品に含まれている可能性があります。
子供が好きな魚肉ソーセージなどは、食材表示をチェックするクセをつけておいてください。
口にする量が少なくてもアレルギー症状がでることがあります。
気付かずに与えて子供が苦しそうにしている…そんな事態にならないように注意したいものです。
1歳までは離乳食で控えたいアレルギー食材
アレルギーを引き起こす可能性のある食材をご紹介してきました。
実はこれら以外にも、「1歳まではなるべく避けたい食材」というものもあります。
以下にご紹介するものは離乳食初期に与えるのは避けましょう。
- 生卵
- お刺身
- はちみつ
- 海外のチーズ
例に挙げたものは「生食する」ことが前提の食材ですね。
なぜこれらの食材を避けるのかというと「細菌が心配」だからです。
大人であればそれほど心配する必要はありませんが、免疫力が安定しない赤ちゃんでは細菌感染リスクがあります。
これらの食材はなるべく避けるようにしましょう。
離乳食でアレルギーになりにくくする調理方法と食べ進めのコツ
アレルギーが心配で何を食べさせたらいいかわからない…。
離乳食初期で良くあるママの悩みですね。
少しでもアレルゲンを減らす、調理のコツをご紹介しておきます。
食べ物はしっかり加熱する
アレルギーが疑われる赤ちゃん与える食材は、全て加熱処理をすることを徹底しましょう。
加熱すると殺菌ができますし、タンパク質を変化させることができます。
その結果、原因となるアレルゲンと呼ばれる抗原性物質を多少なりとも軽減することができると言われています。
症状がある場合は加熱しても与えない!
ただ、アレルギー症状を引き起こすことが既に分かっている食材では残念ながら効果はありません。
ですが、加熱すれば初めての食材を口に運ぶときにリスクが減ります。
アレルゲンが減少しているので、アレルギー症状がでてしまっても低く抑えることができるのです。
初めて食べさせる食材は必ず火を通してから、少量ずつ(小さじ1杯程度)から始めましょう。
初の食材は平日の午前中に与える!
アレルギーが出てしまうと、アレルゲン物質が体外に排出されるまで症状が続きます。
お薬で抑えるのが一番良いのですが、夕飯に症状が出てしまうと…病院があいていませんね。
初めての食材を試すときは、なるべく平日の午前中にあげるようにしましょう。
受診できる時間内であれば、万が一体調に変化が見られる場合でも安心できます。
もしアレルギー症状が出た場合は、落ち着いて病院に電話を入れましょう。
赤ちゃんの症状を詳しく伝えるとともに、受診の予約をスムーズに行ってくださいね。

ベビハピ!的まとめ
離乳食を進める上で、アレルゲン食材は必ず注意しなくてはいけません。
赤ちゃんの健康を守るためにも、ご紹介したポイントをご参考にしてくださいね。
大切なのは少量ずつ与えること、無理をしないこと、体調が変化したらすぐに対応することです。
正しい情報と知識を常にキャッチして、赤ちゃんとのお食事タイムを進めていきましょう!