「赤ちゃんは小さくても握る力は強い」と耳にしたことはありませんか?
これは赤ちゃんに生まれつき備わっている原始反射の中の一つ、把握反射によるものです。
把握反射は赤ちゃんの手のひらに指をあてるとギュッと握る反射のことをいいます。
その力は強く、また中々離してくれません。
でも中には、「あれ?うちの子ちょっと握る力が弱い?」と思うママ・パパもいらっしゃるかもしれませんね。
もしも「力が弱い」と感じた時はご紹介するチェックポイントと対処法を参考にしてみてください!
握る力が弱いと何か問題があるの?
握る力が弱いと必ずしも何か問題があるわけではありません。
健康であっても反応が少ない子はいるようです。
しかし手の把握反射が弱い、または見られない場合には発達障害や重度の脳障害、上部脊椎の障害、奇形などの恐れも考えられます。
そのチェックのため把握反射(はあくはんしゃ)は乳児の定期健診でも確認されます。
4つのチェックポイント
把握反射は多くの場合出生時から見られます。
赤ちゃんは生後3、4カ月頃になると自分の意思で気なるものをつかめるようになり、把握反射は生後6カ月頃までには消失します。
把握反射について以下のことをチェックしてみましょう。
①把握反射は見られるか?(指をつかむことができるか)
②反応に明らかな左右差がないか?
③ガラガラやにぎにぎなど低月齢用のおもちゃを握るか?
④両手に指を握らせて上体を引き起こしてみる
把握反射が確認できたら握る強さを見てみましょう。
しっかり握れていれば、新生児でも上体を起こすことが可能ですが、握る力が弱いと赤ちゃんはひっぱった時にすぐ手を離してしまいます。
全く体を引き起こせない場合は握る力が弱いかもしれません。
握る力を鍛えよう!
健康上の問題が考えられるようならば専門の医師の指示を仰ぐ必要があります。
とはいえ、赤ちゃんはそれぞれ個性や成長具合に違いがあるものです。
「ちょっと握る力が弱いな…」くらいで、単純に力が弱い赤ちゃんならば、遊びや親子のスキンシップを通しながら握る力を鍛えてあげましょう。
筋肉を適度に刺激することは脳や体の成長促進にも関わってきます。
①お母さんの指を握る練習
手のひらに指をあてても中々握ってくれない時は、根気強く教えてあげましょう。
赤ちゃんの指を動かし、お母さんの指を握らせる練習を繰り返します。
力任せに行わず、優しくスキンシップの一環として行います。
できるようになるまで気長に何度も繰り返し、握りが上手になるようトレーニングをしましょう。
②好きなおもちゃで握る練習
赤ちゃんが気に入っているおもちゃを見せて握らせる練習をしましょう。
特にガラガラなど、音が出るおもちゃは赤ちゃんの気を引くことができます。
赤ちゃんの月齢に合わせた持ちやすい物で行うようにしましょう。
赤ちゃんの目の前で気を引き、握らせてみます。
①と同様、根気強く親子の遊びの一環として行います。
しっかりと握ることができるようになったら、少しおもちゃをひっぱってみるなど、さらに刺激を与えて筋力のトレーニングを行いましょう。
おわりに
赤ちゃんの握る力をチェックし、もしも弱いと感じたならば親子のコミュニケーションを通し、楽しみながら必要な筋力のトレーニングを行うようにしましょう。