妊娠中は食事をするときに気を付けなければいけない食材がいくつかあります。
チーズは栄養価が高く手軽に食べられますが、妊婦は控えるべきと言われています。
チーズといえば女性に人気のイタリアンにもたくさん使われている食材です。
スーパーに売っているものや外食時のピザやグラタンも食べてはいけないのでしょうか?
もしそうなら…ちょっと残念な気持ちになりますよね。
実際に妊婦はチーズを食べるべきではないのでしょうか?
チーズがいけないとされる理由やその種類、ピザを食べてもいいのかどうかなどをご紹介します!
妊娠中のチーズってなんでダメなの?
妊娠中は摂取する食材や栄養に注意する必要があります。
特に生魚を始めとした生物は食中毒や水銀などの影響があるため控えるべきと言われていますよね。
実は「妊婦はチーズを食べないほうが良い」こんな話があるのをご存知でしょうか?
リステリア菌が良くない
なぜ妊娠中のチーズはなぜダメなのでしょうか?
それは、含まれているリステリア菌による食中毒の恐れがあるためです。
母体・胎児へのリステリア菌のリスクとは?
妊婦は一般の人よりもリステリア菌に感染するリスクが20倍もあると言われています。
もし感染すると、赤ちゃんにどのような危険性があるのでしょうか?
リステリアが母体に入ると、胎盤を通してお腹の赤ちゃんにも感染する可能性があります。
その影響から早産や死産、出産後は新生児の腱膜炎や骨髄炎、敗血症のリスクがあるといわれているようです。
こうした理由から、妊婦にはチーズが良くないと言われているんですね。
チーズには大きく分けて二つの種類がある!
一口にチーズと言っても、その種類はたくさんありますよね。
実際に、一般的に口にすることがあるチーズの種類について説明します。
大きく種類分けすると、ナチュラルチーズとプロセスチーズの二つがあります。
スーパーや輸入食材店、または飲食店で出されるチーズはこの二種類のうちのどちらかということです。
非加熱処理のチーズ
ナチュラルチーズは牛やヤギの原料乳を発酵・熟成したものになります。
加熱処理はされていないため、菌が生きている状態です。
ナチュラルチーズはたとえば
- モッツァレラ
- カマンベール
- ゴルゴンゾーラ
- ゴーダ
- パルミジャーノ・レッジャーノ
- フロマージュブラン
といったものがあります。
加熱処理したチーズ
ではもう一つ、プロセスチーズはどういうものなのでしょうか?
これは、ナチュラルチーズを加熱して溶かしていろいろな形状に固めたものになります。
加熱処理をしているので基本的に、菌は死滅している状態です。
プロセスチーズには
- とろけるチーズ
- 裂けるチーズ
- ベビーチーズ
- 子供用のチーズ
こういったものになります。
妊婦が食べられるのはナチュラルとプロセス、どっち?
二種類のチーズがあるわけですが、妊娠中はどちらもNGなのでしょうか?
プロセスチーズは安全
妊婦がチーズを食べてはいけない理由、それはリステリア菌の存在です。
それならば、リステリア菌がいないチーズであれば食べられるということになりますね。
リステリア菌は熱に弱いため、非加熱のチーズに存在しています。
つまり、プロセスチーズは加熱によって菌が死滅しているので大丈夫、ということです。
ナチュラルチーズはちょっと心配
また、ナチュラルチーズも加工の段階で加熱処理をすれば、菌は死滅してしまいます。
つまり、妊婦でも少量であればそれほど大きな危険はない、とも考えられます。
実際に日本のナチュラルチーズは製法上の加熱が義務付けられています。
そのため、誤って食べてしまっても大きな問題にはなりません。
もちろん心配ならば、かかりつけの医師に相談するのも忘れずに。
本場のナチュラルチーズは控えたい
こうしたことから、実質的に食べてはいけないのは海外製のナチュラルチーズということになります。
本場の輸入食材はとても美味しいものですが、妊娠中は控えたほうが良いと言えそうです。
妊婦でもピザやグラタンは食べてもいいの?
では、ピザやグラタンに乗っているチーズはどうでしょうか?
濃厚な風味と味わい…妊娠中は急にあれこれ食べたくなることがあります。
ピザをたらふく食べたい!という方も中にはいるのではないでしょうか?
加熱したものならば安全性は高い
ピザやグラタン、ベイクドチーズケーキなどはしっかり加熱されているものであれば、食べても大丈夫と言われています。
ただ調理法によっては、ピザだとチーズを後乗せすることもあり得ないことではありません。
そういった場合もありますので、注意を怠ることはないようにしてくださいね。
レアチーズケーキに注意
ちなみにケーキでもレアチーズケーキは注意が必要です。
使っているチーズの種類によってはNGの可能性があります。
ナチュラルチーズを使用している場合もありますので、事前に確認してみましょう。
妊婦がピザを食べる時の3つの注意点
妊娠中もピザが食べられる!と喜ばれている妊婦さんもいるかもしれません。
加熱され、リステリア菌が存在しなければ胎児への感染による影響はないでしょう。
ですが妊婦である以上、食事では注意しなくてはいけないこともあります。
ピザなど、チーズたっぷりの食事を食べる時の注意点をご紹介します。
塩分・脂肪分が多いので心配
ピザは味の濃いものが多く、塩分も脂肪分も高目です。
妊娠中はしっかり食べるべきですが、食べ過ぎはいけません。
塩分の過剰摂取による、むくみの増加や高血圧といった問題もあります。
脂質の摂り過ぎで肥満や妊娠中毒症といったリスクもあり得ないことではありません。
高カロリー高脂肪のピザは1~2ピース程度に留めるようにしましょう。
生ハムのトキソプラズマが危険
最近は色々な種類のピザがありますが、生ハムの乗ったものは注意が必要です。
生ハムには寄生虫であるトキソプラズマがいる可能性があります。
妊娠中に感染すると胎児に様々な悪影響でることがあります。
妊娠初期には流産の恐れがあり、中期だと低体重・炭疽・脳炎のリスク、後期には脳内石灰化・水頭症・視力や運動機能障害の可能性があるのです。
母体から胎児へとトキソプラズマ感染の確率としては初期では25%、後期には70%前後と言われています。
ピザが大丈夫だからと言って、生ハムが乗っているものは食べるべきではないんですね。
妊娠中は絶対に注意しましょう。
ハーブ類やアロマに注意
オシャレなイタリアンではハーブの乗ったピザもありますよね。
実は妊婦にとって良くない香草類があるのをご存知でしょうか?
バジル・ローズマリー・タイム・パセリといったものはなるべく避けるべきと言われています。
これらのハーブには子宮収縮作用があるとされているからです。
ピザに乗っている程度であれば、少量ですから必ずしも影響があるとは言い切れません。
ただ、毎日大量に食べたり、凝縮されたアロマオイルなどは避けたほうが良いでしょう。
ベビハピ!的まとめ
基本的には妊娠中の食事は生ものは避けた方がよいとされています。
チーズの中でもナチュラルチーズは、その代表例であるということなんですね。
ただ、ピザは加熱してあるので大丈夫であろう、と言えそうです。
リスクのある食材を食べないことで、お腹の赤ちゃんへの悪影響を避けることができます。
ご紹介した内容を参考に、妊娠中の食事には注意してみてください!
心配なことがあるようでしたら、自己判断は避けて必ず医師に相談してくださいね。