子供が急に嘔吐してしまったら、親としてはとても心配ですよね。
突然吐いたけど…大丈夫かな!?
これって何かの病気!?
すぐに病院行くべきだよね!?
と、気が気でないとおもいます。
かくゆう筆者も、息子が嘔吐してしまうと本当に慌ててしまいます…(汗)
新生児はもちろん、2歳~6歳くらいまでは嘔吐することがよくあります。
でも「よくある」と頭でわかっていても心配は心配ですよね。
そこで今回は
- 子供が嘔吐してしまう10の原因
- 子供が吐いた時の受診目安
- 自宅での嘔吐対処法
こちらをじっくりと解説していきます!
お子さんが嘔吐した時にぜひ参考にしてみてください。
- 子供の嘔吐の原因となる4つの刺激
- 子供が嘔吐する原因1:嘔吐と下痢を伴う感染性胃腸炎
- 子供が嘔吐する原因2:腸重積による嘔吐はかなり危険
- 子供が嘔吐する原因3:脳の疾患によるもの
- 子供が嘔吐する原因4:頭部の強打によるもの
- 子供が嘔吐する原因5:自家中毒によるもの
- 子供が嘔吐する原因6:ストレスで吐いちゃう
- 子供が嘔吐する原因7:乗り物酔いで気持ち悪く…。
- 子供が嘔吐する原因8:食べ過ぎで吐き出す!
- 子供が嘔吐する原因9:アレルギーによるもの
- 子供が嘔吐する原因10:熱中症の嘔吐は要注意!
- 子供が嘔吐したら登園・登校はダメ?
- 子供の嘔吐で病院を受診する目安は?
- 病院で受診時にお医者さんに伝えること
- 子供の嘔吐時の自宅対処法
- ベビハピ!的まとめ
子供の嘔吐の原因となる4つの刺激
人間には「嘔吐中枢」というものがあって、それが刺激されると吐いてしまいます。
刺激となるのは大きくわけて4つでして、まずはそれを見ていきましょう。
心因性嘔吐
なんらかのストレスといった心理的なものが刺激となって嘔吐するものです。
極度の不安や緊張などを感じる場面で吐き気・実際に嘔吐することがあります。
子ども自身がストレスを自覚していることもありますが、自覚していない場合もあります。
たとえば、何かの発表会で親がプレッシャーを与えすぎてしまい失敗してしまった…。
その後、同じような発表会などがある時、嘔吐したり悪心を得てしまうといったことがあります。
子供の体調的には問題がないのに嘔吐症状がある、こうした場合は心因性の刺激があるためかもしれません。
中枢性嘔吐
脳には嘔吐に関する神経があります。
これが直接刺激されることで起きる嘔吐が中枢性嘔吐と言われています。
たとえば臭いにおいを嗅ぐと気持ち悪くなって吐きそうになることがありますよね。
それはダイレクトに嘔吐神経が刺激されているためです。
頭を強く打つなどの衝撃による嘔吐もあります。
これは嘔吐中枢が脳や頭の振動や腫れによって刺激を受けるためです。
実際、小さなこどもは頭を打ったことがきっかけで嘔吐することもあります。
反射性嘔吐
体が受けた何らかのダメージが嘔吐中枢への刺激となるのが反射性です。
たとえば、ホラー映画のグロテスクなシーンを見て吐き気がすることってありますよね。
これは視覚から得た「強い不快感」が刺激となって反射的に嘔吐症状がでているのです。
他にも、内蔵の疾患などがある時にも反射的に嘔吐症状が出ることもあります。
また、気持ち悪い時に吐き気を促そうと「喉に指を突っ込む」ことをしたことってありませんか?
すると「オエッ!」となって胃の中のものを吐き出すことができますよね。
指により咽頭を刺激し、その反射を利用することで嘔吐をしているわけです。
つまりこれも反射性嘔吐の一つといえるわけですね。
その他の刺激
ウイルスや細菌といった目に見えないものが刺激となって嘔吐を促すこともあります。
これはたとえば、
- 腐ったものを食べた
- 風邪の菌が胃腸にきた
といったウイルス・雑菌の刺激が原因で嘔吐しているわけです。
冬場に多い感染性胃腸炎などはまさに目に見えないウイルス・菌が悪さをしているわけですね。
(筆者の子供も毎年のように胃腸炎やってます…)
「嘔吐」は見た目的には「吐くだけ」に見えます。
しかしその原因となる刺激には様々なものがあるんですね。
子供が嘔吐を誘発させられた刺激は何か?
これを探るのも対処をする一つの指針となりそうです。
子供が嘔吐する原因1:嘔吐と下痢を伴う感染性胃腸炎
子供の嘔吐で症状がひどくなりやすいのが感染性の胃腸炎です。
感染性胃腸炎の原因となるものは?
感染性胃腸炎では
- ウイルス性
- 細菌性
と大きく分けて2種類あります。
子供の嘔吐物や便によって子から親に感染することもあります。
また、保育園などで集団発症することもあるので注意が必要です。
嘔吐とともに下痢を発症する!
ウイルス性・細菌性にかかわらず、ほぼ嘔吐とともに下痢を併発します。
吐瀉物や便にはウイルス・菌がいますので、処理する際には注意が必要です。
また、子供は大人と比べて体が小さいものです。
脱水症状に注意し、適切な水分補給などの対処をするようにしましょう。
寒い時期に怖いノロウイルス
寒い時期によくTVでも耳にするのが「ノロウイルス」です。
子供だけでなく大人でも感染して嘔吐や下痢といった症状に悩まされますよね。
急で我慢できない嘔吐症状があり、腹痛・下痢といった症状が続きます。
38度くらいのお熱が出ることもありますが、半日~1日くらいで治まることがほとんどです。
ノロウイルスは感染力が強く、保育園・幼稚園で集団感染するといった事例も。
病院で感染性胃腸炎による嘔吐、と診断されたら二次感染を防ぐために登園は控えましょう。
筆者の体験
筆者の息子もノロウイルスにかかりました。
症状はそれほどひどくなかったんですが、登園はもちろんNG。
嘔吐は数日で治まりましたが、感染性のものということで1週間しっかりお休みしました。
白っぽい便が特徴的なロタウイルス
ロタウイルスは寒い時期、秋~冬や春先に流行しやすいウイルス性の感染性胃腸炎です。
下痢や嘔吐、39度以上の発熱、腹痛・咳、といった強めの症状がでます。
また、独特な臭いのする白い水様便が出る、といったこともロタウイルスの特徴です。
ロタウイルスは小さい子供がかかりやすいといわれています。
なんと全ての子供が、5歳までに1度は感染するという話も。
子供がかかりやすいロタウイルスですが、大人が感染しないというわけではありません。
感染しても嘔吐や下痢といった症状がないことが多いのも事実です。
しかし、便や吐瀉物の片付けにより二次感染し、気づいたら発熱と嘔吐が…ということもあります。
筆者の体験談
実は筆者も、子供がロタウイルスにかかった時に二次感染してしまいました…。
便が白っぽくなり、発熱や倦怠感、もちろん嘔吐もしてしまったんですね。
感染しない、感染しても発症しないなんてことはないので注意しましょう。
夏に流行し流行しやすいアデノウイルス
アデノウイルスは夏場に流行しやすいと言われているウイルスです。
先に述べた、ノロ・ロタと比べると嘔吐症状は軽いことが多いです。
ただ、水様便が出るなど下痢症状がひどかったり、腹痛・扁桃炎・結膜炎などの症状が出ることも。
潜伏期間が5日~7日と長めで、潜伏中に誰かにうつしてしまうことも少なくありません。
特に、保育園・小学校など子供が集団生活を送る場での集団感染するリスクは高めです。
もし園や学校で発症事例があったのであれば、お子さんの様子もしっかり観察してあげてください。
各種細菌性食中毒にも注意!
初夏から夏にかけてTVでよく見かけるのが細菌性食中毒ですね。
- 黄色ブドウ球菌
- 病原大腸菌
- サルモネラ菌
- カンピロバクター菌
などなど、色々な細菌が原因で子供の嘔吐症状を引き起こします。
細菌性食中毒は予防がとても大切です。
日頃から手の洗浄・消毒はもちろん、ご家庭での食品管理などに注意を払いましょう。
子供が嘔吐する原因2:腸重積による嘔吐はかなり危険
子供の嘔吐の原因に「腸重積」というものもあります。
こちらは早期受診・治療が必要となるケースです。
子供に出やすい腸重積って何?
腸重積とは、腸の一部がめり込み重りあってしまう病気です。
発症割合は子供に多く、8割以上が生後3ヶ月~2歳くらいまでとされています。
原因ははっきりとしませんが、
- 腸のリンパ節の炎症
- リンパ組織の急な増殖
- ウイルスや菌の影響
- 何らかの病気の影響
- 開腹手術による影響
こういったものが考えられています。
嘔吐など腸重積の症状
症状としては
- 重症感のある嘔吐(顔面蒼白、連続する、激しく泣く等)
- 周期的な強い腹痛(突然泣いたりする)
- 症状の進行で血便(真っ赤な粘血便)
- お腹にしこりができる(腸重積している部分、押すと強い痛み)
こういったものが出てきます。
嘔吐だけでなく、腹痛・血便・しこりといったものがあるわけです。
絞扼性イレウスの原因にもなる!
腸重積は絞扼性イレウス(腸閉塞)の原因にもなります。
絞扼性イレウスは子供の命に関わるものです。
子供の嘔吐以外にもイレウスが疑われる症状があれば、すみやかに病院を受診しましょう。
子供が嘔吐する原因3:脳の疾患によるもの
脳の疾患により子供が嘔吐することもあります。
乳幼児であっても脳に腫瘍ができることはあります。
その際、嘔吐だけでなく頭痛や手足のしびれなどの症状があることも。
また、脳炎や髄膜炎による嘔吐の場合、他にも
- 発熱
- 頭痛
- ぐったりした様子
- 意識障害
といった症状が見受けられることも。
インフルエンザや風疹といった感染性の病気にかかった時などは注意しましょう。
嘔吐以外の症状があるかをしっかり観察することが大切です。
子供が嘔吐する原因4:頭部の強打によるもの
子供が遊んでいて頭部を強打するなどした影響で嘔吐することがあります。
頭をぶつけて何もなければいいのですが、嘔吐すると心配ですよね。
頭を打つとなぜ吐くのか?特徴も
嘔吐の理由としては頭部への強い衝撃が嘔吐中枢に加わることにあります。
その時々ですが、わりとすぐに吐くこともあれば、数時間経ってから嘔吐することも。
また、頭部への衝撃による嘔吐は「あまり悪心がない」という特徴もあります。
比較的スッキリしているので「心配ないかなぁ?」なんて思うかもしれません。
ですが、基本的に強く頭を打った時は24時間は注意しておきましょう。
脳挫傷や頭蓋内血腫といったものは徐々に進行し、ある時急にバタッと症状が悪化します。
重っているならば危険!な症状
- 嘔吐を何度も繰り返す
- 痙攣を起こしてしまった
- 泣くべき時に泣かない
- ぐったりとしている・元気がない
- 意識障害がある
- 食欲が不自然にない
- 不快感を訴えている
- 鼻や耳からの出血がある
- 顔色が悪い
- 妙にふらふらしている
頭部強打後にこういった症状があるならばすぐに子供を病院に連れていきましょう。
嘔吐をしてスッキリしたように見えて、実は頭の内部に大きなダメージがきている可能性が高いからです。
子供が嘔吐する原因5:自家中毒によるもの
子供の嘔吐理由に自家中毒というものもあります。
自家中毒ってなんだろう?
自家中毒は「周期性嘔吐症」とも言われるものです。
子供が習慣的に繰り返して嘔吐し、気がつくと治まっているというもの。
子供の嘔吐は珍しいことではありません。
しかしたびたび嘔吐しているのであれば、周期性嘔吐症を疑ってみてもいいかもしれません。
ピークは何歳?いつまで続く?
自家中毒と呼ばれる嘔吐症状は5~6歳が発症のピークです。
10歳くらいの子供でも起きることがあるようです。
基本的には成長とともに治まってくる嘔吐症状となります。
ケトン体が嘔吐の原因!
自家中毒は血液中の「ケトン体」というものが増加しすぎることが原因で引き起こされます。
なぜケトン体が増えるのか?その理由は完全にはわかっていません。
ただ、以下のようなこと
- 身体的な疲労
- 精神的な疲労
- 極度の緊張・ストレス
- 睡眠不足
- 食事量・バランスの低下
- 風邪などの病気
こういったことが周期性嘔吐症と関係しているのでは?と考えられています。
つまり疲れなどにより心身のバランスが崩れている時に子供が嘔吐しやすくなる、ということですね。
病院で調べておくと安心
先述の通り、成長とともに治まる嘔吐症状です。
ですが、心配があれば病院に行って検査・治療をしましょう。
増えたケトン体は尿検査などで判明します。
調べておいた方が安心できて良いかもしれませんね。
子供が嘔吐する原因6:ストレスで吐いちゃう
ストレスが原因で子供の嘔吐が誘発されることもあります。
子供って繊細です!
大人と比べると子供は精神的にとても繊細です。
また、様々な経験が少ないことから「どう対処したらいいか?」がわからないことも。
そのため、大人が思っている以上にストレスを受けやすいんですね。
子供が受けるストレスの例
- 極度の緊張(発表会、大会など)
- 性格的に繊細である
- 人間関係のトラブル
- 急なトラブルに見舞われた
- 引っ越し・転校(大幅な環境変化)
こういったストレスが原因となり、子供の嘔吐中枢を刺激して嘔吐につながってしまうわけです。
強いストレスをなるべく与えないことが子供の嘔吐を防ぐ対処法となります。
また、日頃からスキンシップをとることで嘔吐しにくくなるケースもあるようです。
子供が嘔吐する原因7:乗り物酔いで気持ち悪く…。
大人でもありますが、子供も乗り物酔いによって嘔吐することがあります。
未発達な平衡感覚
5歳位から乗り物酔いによる嘔吐をしやすくなることがあります。
この時期は平衡感覚が発達し始めるころです。
まだまだ成長途上の三半規管などが刺激されて嘔吐に繋がるんですね。
逆に、個人差もありますが、0歳~3歳くらいの子というのはあまり乗り物酔いをしません。
平衡感覚が完全に未発達だからなのかもしれません。
重なりやすい症状
乗り物酔いの場合
- 嘔吐
- 吐き気
- 悪心
- 冷や汗
- 腹痛
こういった症状が出ることが多いです。
嘔吐した経験によって乗り物に対するストレスを感じることで、習慣化することも。
また、車など乗り物の独特の臭いや閉塞感といった視覚効果が嘔吐を誘発することもあります。
もし子供が酔いやすいのであれば、酔い止めを服用するなどして対応していきましょう。
気持ち悪くなる経験を減らすことも、子供の嘔吐への対処法・予防法となります。
子供が嘔吐する原因8:食べ過ぎで吐き出す!
食べ過ぎが原因の嘔吐というのもあります。
食べ過ぎちゃうことがある!
大人と比べて子供の胃や食道は未発達です。
また、食欲のコントロールが上手ではなく、
好きなものを好きなだけ食べちゃう!
なんてこともあります。
お腹ポッコリで満足してくれるだけならば問題はありません。
しかし、食後に気持ち悪そうにしたり吐き出してしまったりすることもあるはずです。
親の食事管理・見守りが大切
ある程度は経験や成長に合わせて「もう満腹」というのがわかってきます。
ですが、小さいうちは出来る限り親がお子さんの食事管理をしてあげるようにしましょう。
- 消化の良いもの
- 脂っこいものは減らす
- 味つけは薄味
- 水分をしっかり取らせる
- バランス良くする
- ゆっくり噛んで食べさせる
こういった当たり前といえば当たり前のことをしていきましょう。
消化がよければ食べすぎても比較的早く胃の中でこなれてくれます。
また、ゆっくり食べることで食べ過ぎる前に満腹感を得やすくなるでしょう。
逆に濃い味付けや脂っこいものは嘔吐のきっかけになることもあります。
完全に排除する必要はありませんが、適度に与えてあげてください。
子供が嘔吐する原因9:アレルギーによるもの
子供の嘔吐で気をつけたいのがアレルギーによるものです。
異物(とみなしたもの)を体外に排出するために、嘔吐をします。
アレルギーについては、離乳食が始まった5~6ヶ月くらいから気をつけていきましょう。
アレルギーに気をつける品目は?
特に気をつけるべき食材は
- 三大アレルゲン「卵・小麦・乳製品」
- 大豆(納豆なども注意)
- そば(そばがら枕も)
- ピーナッツ
- 山芋・里芋
- お魚類
- 甲殻類
- イカ
- はちみつ(ボツリヌス菌)
- 海外製チーズ(非加熱が多いため)
これらの食材を与える際には、まず少量から始めましょう。
重なると危険かもしれない症状
アレルギーによる嘔吐は食後5分~2時間くらいに症状が出ます。
何度も同じ食品で嘔吐をするようであれば医師に必ず相談しましょう。
他にも
- 発熱
- 急なむくみ
- 連続した咳・くしゃみ
- 湿疹、全身のかゆみ
これらは嘔吐とともに出る可能性があるアレルギー症状です。
こうした症状も出ているようならば危険な場合もあります。
すぐに病院に行くようにしましょう。
子供が嘔吐する原因10:熱中症の嘔吐は要注意!
熱中症も子供の嘔吐原因として起こり得ます。
子供は大人よりも体内の水分量が少ないです。
そのため発汗機能が弱く、熱が体にこもりやすいという特徴があります。
だから子供は暑がりであり、大人よりも熱中症になるリスクが高いんですね。
熱中症の嘔吐は危険!
熱中症はその重症度によって3つに分類されます。
- Ⅰ度:熱失神、熱痙攣
- Ⅱ度:熱疲労
- Ⅲ度:熱射病
嘔吐する場合はⅡ度以上の状態になったときです。
決して軽度ではないので、熱中症による嘔吐の時は、すみやかに病院に行きましょう。
子供が嘔吐したら登園・登校はダメ?
子供が嘔吐してしまった時、登園・登校はしないほうが良いのでしょうか?
登園・登校の可否は非常に判断が難しいところです。
たとえば
- 食べ過ぎ
- 自家中毒
- 乗り物酔い
といったものであれば、感染することもありません。
なので、少し様子を見て子供の状態によっては登園・登校も可能かもしれません。
ただ、
- 感染性胃腸炎
- 熱中症
- 脳・頭部強打
こうした嘔吐は登園・登校は難しそうです。
他の子に感染させる可能性もありますし、そもそもその子自身が危険な状態になっているからです。
ですから、基本的にはこうした嘔吐では登園・登校はせず、病院に行くようにしたいところです。
また、どんな原因であっても嘔吐というのは「じっくり様子をみる」ことが大切です。
吐いた後にケロッとスッキリしていたかと思ったら、急にぐったりしてしまった…。
ということが起こらないわけではありません。
子供の嘔吐は思わぬ病気や体調不良、精神的ストレスのサインなのかもしれないのです。
ですから、嘔吐してしまった場合はまず様子をみるようにしましょう。
そして状態に応じて病院受診、登校・登園を判断していってください。
子供の嘔吐で病院を受診する目安は?
病院を受診する際の目安についてもまとめておきます。
- 嘔吐が続いている
- 嘔吐する量が多い
- 食べてもいないのに嘔吐
- 嘔吐とともに下痢も続いている
- 尿の回数・量が減っている
- 目の周りがくぼんでいる
- 痙攣を起こしている・起こした
- 高熱が出ている
- 意識障害がある
- 顔色が明らかに悪い
- 頭痛を訴えている
- 激しい腹痛がある
- 冷や汗が出ている
- ぐったりとしている
こういった嘔吐の状態や様々な症状が重なっている場合は危険な可能性が高いです。
すぐに病院に行って医師の診察・治療を受けるべきでしょう。
嘔吐したが
- 顔色が良い
- 元気そう
- 意識もはっきりしている
- 下痢もない
- 発熱していない
こういった状態であれば、とりあえず様子見してみましょう。
子供は嘔吐することがよくありますから、たんに吐いてしまっただけかもしれません。
ですが、先述した危険な症状が出てきたならば病院に行きましょう。
病院で受診時にお医者さんに伝えること
子供の嘔吐で病院を受診する際には「状態」をちゃんと伝えましょう。
以下に、受診時に伝えておきたいことをまとめておきます。
- 嘔吐はいつからか
- 何回嘔吐したか
- 嘔吐の量
- 臭い・色・その他特徴
- オシッコの量
- 食べたもの
- 大きな怪我、事故などの有無
- 処方・市販薬を服用しているか
- 周囲の状況(親、園・学校で感染症はないか)
こういったことは問診票であったり、お医者さんが聞いてくれるかと思います。
ですから、親としては分かる範囲でいいので答えたり、メモしたものを渡しましょう。
子供の嘔吐状況について詳しくスムーズに伝えれば、それだけ早く・的確な治療を受けられます!
子供の嘔吐時の自宅対処法
子供が嘔吐してしまった時、ご家庭でどのようなケアをすべきでしょうか?
自宅での対処法について簡単にまとめておきます。
吐かせてあげる姿勢
突然嘔吐した場合は別として、「苦しそうにしてうまく吐けなそう」な時は手伝ってあげましょう。
吐く時は前かがみの姿勢にします。
吐瀉物が喉に詰まるのを防ぎますし、吐きやすくなるからです。
また、背中をさすったり手を握るなどしてみましょう。
嘔吐時は子供もかなり不安・びっくりしてしまうものです。
安心感を与えてあげてくださいね。
口をゆすいでスッキリと
嘔吐後にはお口をしっかりとゆすぎます。
吐瀉物や胃液が口内・喉に残らないようにするための洗浄です。
スッキリさせることで連続した嘔吐(臭いからくる)の誘発を防ぐことにもなります。
できれば「ぐしゅぐしゅ」っとうがいさせられればベストです。
小さい子であれば、喉につまらないように見守りつつ、水を飲ませるのでも良いでしょう。
口の周りを綺麗に拭いてあげて、さっぱりさせると嘔吐誘発を防ぎます。
お着替えをさせて綺麗さっぱり!
服に吐瀉物がかかっている場合は速やかに着替えさせましょう。
臭いや見た目が嘔吐を誘発させてしまうからです。
お着替えする時には、できるだけ楽な服装が良いでしょう。
また体を冷やさないようなものがベストです。
寝間着や部屋着で良さそうですね。
楽な格好にしてあげて、嘔吐後の子供の様子を観察してください。
脱水を防ぐため水分補給を!
嘔吐後は脱水症状を防ぐために、子供の水分補給も大切です。
吐くということはそれだけ体外に水分も出ていますからね。
ただ、嘔吐後すぐに水分を取らせても嘔吐を誘発させることがあります。
吐き戻しして余計に水分不足になってしまっては意味がありません。
嘔吐後は飲めるようであれば少量の水分を摂取します。
その後30分ほどして落ち着いているようであればさらに水分を与えていきましょう。
- 経口補水液
- イオン飲料水
- 麦茶など
こういったものをなるべく常温で少量ずつ飲ませていってください。
あまりに一気に飲ませると、胃がびっくりして腹痛やさらなる嘔吐に繋がることもあります。
食事は無理をさせないようにしましょう
嘔吐している時には無理をして子供に食べさせないようにしましょう。
まず大切なのは水分補給であり、食事はその後でかまいません。
嘔吐した後の子供の胃は弱っていることがほとんどです。
まずは消化の良い食材を少しずつ食べさせていきましょう。
肉類や揚げ物などは脂っこいのでなるべく避けます。
また、柑橘類は匂いが強く、嘔吐を誘発させる可能性があります。
ヨーグルトも一見良いように見えますが、空腹時には腹痛や胸焼けを起こすこともあります。
そうなると、うどんやおかゆといったものの方が優しくていいかもしれませんね。
安静にさせて寝かせる
嘔吐後は子供も体力が減っていることが多いです。
安静にするためにも寝かせてあげましょう。
寝ている時に嘔吐すると、吐瀉物が喉に詰まって危険です。
なので、安静にさせる場合は姿勢にも気を使いましょう。
- 横向きにさせる
- 上半身を起こさせる(クッションを挟むなど)
新生児の場合は顔を横に向かせるだけで構いません。
または、クッションを下に敷いて上半身を起こすようにしましょう。
吐瀉物・便の処理に気を使おう
感染性胃腸炎による嘔吐の場合、二次感染のリスクがあります。
吐瀉物の処理、下痢をしたオムツのお世話などの際には注意をしましょう。
二次感染を予防するためにはマスクをつけながら処理することがおすすめです。
また、服は消毒液につける、便は塩素系殺菌剤をふきつけてから袋に入れて捨てましょう。
ここまでやっても感染する時はします…。
というか、筆者は息子のロタがうつってしまいました。
子供がある程度治ったところで嘔吐・下痢が続いて非常に苦しかった思い出があります。
とはいえ、二次感染の可能性を極限まで減らすことは大切です。
子供の吐瀉物や便の処理には十分に気を使いましょう!
ベビハピ!的まとめ
今回は子供の嘔吐した時の原因やその対処法、病院の目安についてご説明しました。
子供の胃腸はまだまだ発達途上です。
そのため大人と比べると嘔吐をしやすくなっています。
子供の様子を見て、嘔吐の原因やその経過などをまずはじっくり確認しましょう。
また危険だと判断した場合は、速やかに病院を受診してくださいね。