産後うつの治療を開始してみたいけれども、どういったお薬が処方されるか気になりますよね。
うつ病の治療は基本的に「抗うつ剤」と「精神安定剤」が投薬されることが多いです。
産後うつの症状と治療について良く知ったうえで、通院したいですね。
産後うつの代表的な3つの症状
産後うつはうつ病と同じような症状である場合がほとんどですが、産後ならではの症状が3つあります。
1.赤ちゃんがかわいく思えない
産後うつに陥ると、赤ちゃんがかわいく思えないことがあります。
放っておくと、育児を放棄する場合があります。
2.赤ちゃんの将来を過度に不安視する・育児に自信がない
皆もちろん赤ちゃんの将来を心配していますが、普段の健康状態ならば、「そこまで心配してもしょうがないか」と思うのが普通です。
私も産後うつのときは、いきなり「将来子どもがいじめられたらどうしよう」など不安が襲ってきて泣き暮らした日もありました。
3.育児に対して神経質になる
ミルクを飲んでくれないと数ミリリットル単位まで気になったり、お部屋を片付けられなくてイライラしてしまうことがあります。
抗うつ剤とは
抗うつ剤とは、うつ病状態を軽減します。
脳内の神経物質を出す箇所に働きかけ、修復していくお薬になります。
効果が表れるまでは時間が掛かると言われ、そのため精神安定剤と併用して投薬されることが多いです。
産後うつ治療に使われる主な抗うつ剤
産後は授乳の関係もあるので、比較的副作用の少ない抗うつ剤が処方されます。
抗うつ剤には
- 「三環系抗うつ薬」
- 「四環系抗うつ薬」
- 「SSRI」
- 「SNRI・NaSSA」
以上の4種類があります。
産後うつで使われるのは「SSRI」が多い
特に「三環系抗うつ薬」は効果が強いのですが、その反面副作用も大きいです。
そのため、産後うつに使用される一般的な薬はバランスの良い「SSRI」であることが多いです。
SSRIの抗うつ剤
SSRIの主な薬は以下になります。
- 「ルボックス」
- 「デプロメール」
- 「パキシル」
- 「ジェイゾロフト」
- 「レクサプロ」
その中でも「ジェイゾロフト」と「パキシル」が産後うつの治療に使われることが多いようです。
ジェイゾロフトの効果と副作用
ジェイゾロフトはSSRIの中でも、中の下くらいの比較的副作用の軽いものです。
効果も弱めですが、安全性が高いので産後うつ治療に使われます。
お薬の効果について
うつ病やパニック障害に効果があると言われております。
ジェイゾロフトはセロトニンだけでなく、ドーパミンを出す効果があります。
セロトニンは落ち込み改善し、気分を穏やかにしてくれますが、ドーパミンは意欲的にさせてくれる効果があります。
こういった効果は、他のSSRIには無い効果です。
もちろん、便秘や体重増加、悪心といった副作用はありますが、他のお薬に比べるとかなり弱いようです。
パキシルを処方された場合
ジェイゾロフトよりもパキシルの方が抗うつ剤としての効果が強いと言われています。
あまり推奨されていない?
妊婦には極力非推奨、授乳婦にも非推奨のものになります。
もしパキシルが処方される場合、納得がいくまでお医者さんと話し合った方がよさそうです。
精神安定剤について
精神安定剤は、うつ病を治すために抗うつ剤と共に処方される薬です。
抗うつ剤が体に慣れるまでしばらく時間が掛かることが多いですが、精神安定剤は比較的即効性があります。
種類としては
- 「デパス」
- 「コンスタン」
- 「メイラックス」
といったものが主に使用されるようです。
注意点について
基本的には、妊娠中や授乳中には処方を避けるようにされていますが、医師によっては処方する場合があります。
しっかりと説明を受け、用法用量を守るようにしてくださいね。
特に、授乳を希望するママは要注意です。
母乳育児を目指している旨をきちんと説明した上で、お医者さんにお薬を処方してもらいましょう。
ベビハピ!的まとめ
産後うつの治療においてお薬の使用は決して珍しいことではありません。
それぞれ特徴があり、効果やお薬の強さも違いがありますのでしっかりとお医者さんと相談をしていきましょう。
ご自分の目指す育児シーンに合わせてじっくりと治療を進めていってくださいね。